前回、前々回と撮影に失敗している M91 と M88 なんですが、夜中から晴れるという予報を見て今度こそと、まだ雲が出ているうちからベランダに望遠鏡を出して撮影の準備。予報が外れて無駄になってもダメージが少ないのがベランダ観測の利点です。積極的に活かしていきたいところ。
ドリフト法による極軸合わせを何度も雲に邪魔されながらなんとか24時前までに完了。その頃には空は晴れていて、そのまま M91, M88 の撮影を開始。昼のうちから予習しておいたおかげで導入もスムース。今回は無事最後まで撮影できました。
棒渦巻銀河 M91 (左)の渦巻き部分の腕がうっすらとですが写っています。M88 (右)も腕が巻き付いているのがわかります。
この後夜明け前まで春の銀河を撮っていました。まず、M91 のすぐ南にある M90 と M89。
M90 (左上)は斜めから見た渦巻銀河、M89 (右下)は長軸が地球に向いていて丸く見える楕円銀河です。
次は M88 の西に少し離れたところにある M99。
M99 (右)の西の方には M98 がありますが、少し距離が離れていてツーショットにすると両方共レンズの収差の多いところに入ってしまうので、反対隣の NGC4302, NGC4298 とのスリーショットにしてみました。左に二つある銀河の縦に細長い方が NGC4302 で、その右の小さな銀河が NGC4298 です。
M99 はフェイスオンの渦巻銀河ですが腕の巻き具合が非対称で、右に伸びる腕がアホ毛っぽくなっているのがかわいいところです。写真でも小さいながらもアホ毛部分がしっかり写っています。
NGC4302 はエッジオン銀河ですが、よく見ると縁の暗黒帯が写っているような?長焦点でちゃんと狙ってみたいところです。
最後はだいぶ離れたところで、おとめ座の頭の上あたりにある銀河 M61 です。
これもフェイスオン銀河ですが、小さい… それでもしっかり腕が巻いているのが見えます。もっとも既に西に傾いて高度がやや低めだったせいか外側の淡い腕が一部写らなくて、ちょっと変な形に見えてしまっています。
今回は朝方まで大きなトラブルもなく順調に撮影できました。撮影の待ち時間にアニメの録画も消化出来て一石二鳥。そして今回も写真のあちこちに米粒みたいに銀河が散らばっていて楽しいのですが、そのあたりはまた後日。