月曜は体調が悪くずっと家で休んでいたのですが、夜空が晴れていたのでついついベランダに出てだらだらと天体撮影をしていました。結果はイマイチだったのですが、お蔵入りにするのももったいないのでブログに載せます。
この日は風が強い日でした。夜中までには風が止むかと我慢していたのですが、結局最後まで風に悩まされました。ガイドグラフの乱れに心も乱されて、撮影中に他の用事をすることもできませんでした…
22時頃から深夜にかけては春の銀河で撮りそびれていたものをということで、おとめ座の M60 と M59 のツーショットを撮っていました。どちらも楕円銀河なので絵的には地味ですが…
風でブレが出ているせいでぼやけ気味の写りなのですが、楕円銀河だとあまり気になりませんね…
左のまるっこいのが M60、右の少し縦長の小さいのが M59 です。M60 は「子持ち」ですぐ近くに NGC4647 があります。M60 の右上に見える小さな銀河がそれです。これは渦巻銀河なのですが写真では小さすぎて渦巻きには見えませんね… 二つの銀河は単に同じ方向に見えているのではなく、実際に近い距離(と言っても1000万光年とか)にあり、重力の相互作用も始まりつつあるのだそうです。*1
深夜からはへび座の散光星雲 M16 通称「わし星雲」を撮りました。散光星雲と言いましたが、本来は「わし星雲」に重なっている散開星団の方が M16 だったのだとか。
撮影中は間欠的に強く吹く風に悩まされ、と言っても強風というわけではなくふわっと吹く心地よい風なのですが、それでも望遠鏡は大いに揺れて、ピークは±12秒以上、RMSエラーは±4秒といつもの半分以下の精度。極軸の方はバッチリ調整できただけに残念です。
ということで10枚撮ったうちの比較的マシな6枚をコンポジットして仕上げました…
だいぶぼやけてはいますが星雲の中心部にある暗黒星雲「象の鼻」あるいは「創造の柱」*2 もわかります。このあたりは昨年の写真ではほとんどわからなかったので、まあ、撮ってよかったかな、と。
しかし、ワシの羽根の部分はうっすらとしか写らないというか、光害に埋もれてしまってここまであぶり出すのがやっとというか… 横浜の空ではこのあたりが限界でしょうか。でも、この日の空はうっすら霞がかかっていたような気もして、空の透明度がよければもう少しはイケるかも?また撮ってみたいと思います。
*1:AstroArts 天文ニュース「宇宙に浮かぶ銀河のペア 巨大な楕円と青い渦巻」
*2:ナショナルジオグラフィック日本版サイト「今週の宇宙画像:ハッブルの「創造の柱」ほか」