前回の続きです。
その後、新月が来るのが待てなくてまだ24日にオートガイダーを使ったテスト撮影を実施。オートガイダーと一緒に購入した光害カットフィルター IDAS LPS-D1 QRO のテストも兼ねています。*1
この日は M33、プレアデス星団(M45)、オリオン座の大星雲(M42, M43)、そして馬頭星雲を撮りました。一般に光害カットフィルターを使うと光量が半分くらいに落ちるので露出時間は倍必要なのですが、まだ 2 分以上の露出を成功させる自信がなくて 90 秒露出です。
まず前回と比較できる馬頭星雲から。
だいぶポニーヘッドが見えてきました。でもまだクッキリ浮かび上がるような写りにはなりません。光量は前回より少ないのですがコントラストが上がって画像処理後はむしろ明るく写っています。光害カットフィルターの効果が出ていると言っていいでしょう。
こちらはプレアデス星団。
青いガスがそこそこ見えています。ちなみに写真下の方にカブリが激しく出ていたのですが、Lightroom の段階フィルターでごまかしています… おそらくベランダの天井からの照り返しが迷光になってカブったものと思われます。露出時間が長くなるとこういうことにも気を使わないといけなくなります。
こちらはオリオン座の大星雲(M42, M43)。
かなり淡いところまで写っていますが、中心部は白飛びしてしまっています。綺麗に撮るには多段階露光して HDR 処理とかしないといけませんね…
馬頭星雲もそうでしたが、LPS-D1 QRO を使うといつもは紫がかった色に写る星雲が赤っぽく写ります。背景のカラーバランスをニュートラルにすると青成分が少し抜けてしまうようです。
最後は M33 です。
夏に20秒露出で撮ったものに比べるとだいぶハッキリしてきました。でもまだまだ微妙ですね。しかし夏の写真ではわからなった M33 の中にあるピンク色の散光星雲が一部見えてきています。ちなみに M33 の写真もベランダの天井の照り返しによると思われるカブリが出ていましたがごまかしてあります。
ということで、光害カットフィルターは赤い星雲に対しては特に効果があることがわかりました。露出時間が長くなるのもオートガイダーを使えばなんとかなりそうです。しかし天頂付近や北天の天体を撮るにはオートガイダーを制御するためのノートPCを野外に持ちださなくてはなりません。(つづく)
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