一昨日は帰省中で天体撮影できなかったのですが、帰省から帰ってきた昨夜も深夜から晴れるということで晴れ間が出てきた20時半頃からベランダに望遠鏡を出して極軸合わせ。疲れていたので公園に出撃は控えました。
深夜からなので夏の星座の天体を撮りました。
まずへびつかい座の球状星団 M107。これは今回初めて撮りました。
なんだか球状星団らしからぬ星の散らばり具合が面白いですね。
これは直焦点で光害カットフィルターなしで撮ったのですが光害がキツくて辛い写りに。画像処理でごまかしましたが光害のノイズが背景に少し残っています。
次は M8 干潟星雲。
M8 とこのあとの M20 は昨年 20 秒露出で初めて撮りましたが今回は光害カットフィルター使用で 5 分露出。淡いところまで写っていて個人的には満足できる写りでした。
M42 もそうですが、フィルターなしで撮るとピンク色に写る星雲が、光害カットフィルターを使うと赤みの強い色になります。なんというか、こう、生肉みたいな色… こういうのは色調を調整した方がいいのですかね?
光害カブリは FlatAide Pro で補正しましたが、どこが光害でどこが天の川の濃淡なのかわからなくて、こういう補正でいいのか不安です。
最後には散開星団 M21 と M20 三裂星雲。
三裂星雲がくっきり写ると花が咲いているようで綺麗です。でも M21 の方は露出オーバー気味。
これも光害カットフィルターの効果で赤い星雲の色が強めに出ています。逆に青い星雲の色味は少し抜けている感じです。
終わってみればそれほど悪くない撮影でしたが、この日もいくつかトラブルが。
まずオートガイダーが反応しなくなるトラブルが 2 回ありました。PHD2 への映像入力が止まってカメラから信号が来ない旨の警告が出てきました。USB を抜き差しして PHD2 再起動で復帰しましたが何だったのでしょうか…
もうひとつは情けないミスで、BLANCA-80EDT の組み込みの伸縮フードを伸ばし忘れていました… 伸ばさずに上から巻きつけフードを付けていてフードの長さがいつもより 10cm くらい短い状態でした。
これに加えて向かいのマンションの最上階の住人がカーテン引かずに電気付けっぱなしという暴挙に出ていたため、三裂星雲の写真は 5 枚目以降クッキリと迷光によるカブリが出てしまいました… FlatAide Pro の補正と Lightroom CC でのレタッチでごまかしましたが、三裂星雲の上の青い星雲の広がりとかちょっと怪しいです。
しかしこういうのチェックリスト作って指差し確認とかした方がいいんですかね。普段は無意識にやってるようなことまでリストアップしないといけないようだと辛いんですけど… まあ、過去に失敗したとか 2 回以上失敗したとかいうものだけでもやっといた方がいいのかな。フード伸ばし忘れは以前も一度やったことあるので要注意ですね。
今回はガイドの方は概ね好調でした。赤緯方向のズレも最初の 1 時間半くらいは全然出なくて、これなら 10 分露出とかもイケちゃうんでは?などと思いましたが、三裂星雲を撮っていた最後のほうでじわじわとズレてくるようになりました。
こういうのは機材のたわみの変化のせいなんでしょうか。子午線を超える前だったけどそんなに変化するものなんですかね?鏡筒は組み込みの三脚座をカメラネジで 1 点止めだし、赤緯微動装置もそんなに精密じゃないので、赤緯軸まわりにねじれる方向のたわみが変化しているのかなぁ。