Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

皆既月食撮影の準備 (2018/1/27)

1/31 の皆既月食、天気が微妙なのですが、見られるものとして準備しておきたくて快晴の今日、予行演習とまではいきませんが、色々確認するためにテスト撮影をしていました。その結果をまとめておきます。自分用メモなので他人が見てもあまり参考にならないかも。

こんな写真が撮りたい

8cm F6 直焦点のフォーサーズセンサーで撮ると、うまくフレーミングして恒星時運転すると、食の始まりから終わりまでが写野内に収まる。連続写真を撮って比較明合成すると地球の影の形がわかるような写真に仕上げられるのでは?こんな感じの。*1

https://rna.sakura.ne.jp/share/lunar-eclipse-20180131/stellarium-028.jpg

皆既中は皆既時の適正露出で撮るとして、欠ける過程では欠ける前の適正露出と、欠けた部分に寄せた露出と、両方撮っておいて、どちらで合成するかは撮ってから決めたい。

露出

  • 月齢10.4で ISO400, 1/500s が適正露出だった。
    • 天文年鑑のデータ*2だと月齢11で ISO100, F5.6, 1/250s が適正。
      • ISO400なら1/1000s。ISO400, F5.6 の時のデータの1段オーバーが適正と考えればよい。
    • 同データでは欠け始めは ISO400, F11, 1/250s〜1/500s が適正。
    • 同データでは皆既中は ISO400, F5.6, 5〜3s が適正。
    • 自分の機材では欠け始めは 1/500〜1/1000s、皆既中は 10〜6s で撮ればよさそう。
      • 皆既中はISO800にした方がよい? 10秒ノータッチは厳しい。4秒でもぎりぎりだった。

連続写真の位置合わせ

  • 恒星での位置合わせは無理かも。
    • 写野に他に6.7等星(HIP 21365)が入っていたが適正露出+1段露出オーバーの写真でも確認できなかった。
    • 当日写野にある一番明るい星は6.15等(HIP 43957)。適正露出では厳しい。
  • ファインダー位置に取り付けたオートガイダーは月が写野に入ると月が明るすぎてガイド星をみつけられない。
    • オートガイドするならガイドスコープを別の雲台に取り付けるべき。
      • 雲台のトラブル等でガイドが暴れてしまって台無しになるリスクも…
        • オートガイドはしない方向で。
  • 追尾中のカメラのダイヤル操作の振動による写野のズレは許容範囲内か。
    • 試した限りは鑑賞距離で見る分には気にならない程度。

ベランダの天井問題

  • ベランダの天井に邪魔されることはなさそう。
    • 今回の皆既月食の終わり頃の月の方位/高度は192度/70.5度。
    • 今日の 20:15 頃ほぼそれに近い位置に来たが全然大丈夫だった。

ピント合わせ

  • ピントは撮影開始直前に再確認すべし。
    • 19:17 にはピントが合っていたのに 20:24 にはズレていた。
    • 気温のせい?鏡筒が上を向いて接眼部がカメラの重さに負けてズレた?
    • とりあえずフォーカステンション調整ネジを少し締めておいた。

インターバル撮影の色々

  • 音の鳴るインターバルタイマーアプリが必要?
    • 露出を変えて複数カット撮るのでタイマーレリーズに任せっきりにできない。
      • タイマーレリーズのインターバル中に手動でレリーズは可能。
    • 寒いので外に出っぱなしはつらい。
      • 部屋にいる間はタイマーレリーズを確認できないので別途タイマーを用意したい。
  • インターバル何分にする?
    • 部屋からベランダに出るたび部屋の暖気でシンチレーションが発生する。
    • あまり頻繁に出入りすると画質に影響が出る。
    • 5分おきの撮影を考えていたがやってみるとかなりせわしない。
    • シミュレーションは20分間隔だが皆既のカットだけ10分ズレている。

TODO

  • いい感じのインターバルタイマーアプリを探す。
  • インターバル何分で撮るか決める。

*1:Stellarium 0.15.1 でシミュレーションしたものを Photoshop CC で合成。Stellarium 最新版(0.17.0)は月食を表示すると落ちるバグがあるので注意。

*2:天文年鑑2018年版』p324