Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

木星、土星、火星、月面モザイク (2018/5/4)

昨夜は21時40くらいまでが大赤斑の見頃*1 ということで、20:30頃からベランダに機材を設置して無事撮影。

木星 (RGB画像) (2018/5/4 21:35)
木星 (RGB画像) (2018/5/4 21:35)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井FMC3枚玉2.5倍ショートバロー (合成F17.6), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MC / 露出 1/60s x 1250コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

これがベストでした。いまいちシャキっとしてないのは空の透明度が悪かったせいでしょうか。時折雲が出てこれを撮った後イオの通過を待っていたらずっと雲が出て夜中まで待たされました。

実はこれはLRGBのRGBなんですが、やはりカメラ挿し替え方式だと2分以上かかってしまって木星の自転に間に合わず、LRGB合成してもブレた感じになってしまってRGBだけの方がよかったという結果に。

木星 (LRGB合成画像) (2018/5/4 21:33, 21:35)
木星 (LRGB合成画像) (2018/5/4 21:33, 21:35)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井FMC3枚玉2.5倍ショートバロー (合成F17.6), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / L:ZWO ASI290MM, RGB:ZWO ASI290MC / L,RGB:露出 1/60s x 1250コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Photoshop CC, Lightroom Classic CC で画像処理

L画像はこれです。

木星 (L画像) (2018/5/4 21:33)
木星 (L画像) (2018/5/4 21:33)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井FMC3枚玉2.5倍ショートバロー (合成F17.6), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/60s x 1250コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

このあとはずっと雲が出てもう撤収かと思っていたのですが、0時過ぎに雲が晴れてイオの通過に間に合いました。あいかわらず影は写ってもイオ本体は見えないのですが…

木星とイオの影 (2018/5/5 00:07)
木星とイオの影 (2018/5/5 00:07)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井FMC3枚玉2.5倍ショートバロー (合成F17.6), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MC / 露出 1/60s x 1250コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

木星を撮った後は久しぶりに、そして ASI290MM では初めて、月面のモザイク撮影をやってみました。

月 (2018/5/5 02:18-02:43)
月 (2018/5/5 02:18-02:43)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井FMC3枚玉2.5倍ショートバロー (合成F17.6), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/125s x 1000コマをスタック処理 x 16枚をモザイク合成 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC, Photoshop CC で画像処理

ピクセル等倍では 4900 x 4900 pixel なのでリンク先の flickr の拡大画像も縮小画像です。縮小画像だとそれなりですが、ピクセル等倍で見るとカメラの解像度を活かしきれてない緩い感じの仕上がりです。

シーイングがいまいちだったせいでしょうか。動画の容量 63.6GB でこれかー、という残念さはあります。シーイングを見極めてダメな時はすっぱりあきらめるスキルも必要ですね。とりあえずシーイング、数字で言えるようになりたい…

月面写真は今回も AS!3 の Sharpened 出力*2 を使っています。Registax もやってみたのですが、明るさが違うコマが一つ出てきたのと、画像の中にうっすら暗い横線が入ったコマが複数出てきたのでボツにしました。

暗い横線は最初センサーのノイズかと思いましたが AS!3 の出力には見当たりません。Registax で大きな画像を処理していると、スクロールの境目に似たようなノイズが出ることがあって、再度 Do All すると消えるんですけど、消えずに残ることがあるんですかね?

月を撮った後は土星と火星を撮りました。今回はモノクロでも撮ってみました。

土星はモノクロセンサーの高感度を生かして1/60sで撮ってみたのですが、特にかわりばえしない感じです。カッシーニの間隙はやはり全周は写りません。

土星 (2018/5/5 03:05)
土星 (2018/5/5 03:05)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井FMC3枚玉2.5倍ショートバロー (合成F17.6), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/60s x 1000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

火星はカラーより表面の模様が見やすいのですが、カラーで撮ったものをモノクロに変換しても見やすくなるので、単に眼の性質の問題かも。

火星 (2018/5/5 03:10)

笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井FMC3枚玉2.5倍ショートバロー (合成F17.6), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/125s x 1000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

土星と火星はカラーでも撮ってみました。やっぱり火星は赤くなくては。

土星 (2018/5/5 03:15)
土星 (2018/5/5 03:15)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井FMC3枚玉2.5倍ショートバロー (合成F17.6), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MC / 露出 1/30s x 1000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

火星 (2018/5/5 03:23)
火星 (2018/5/5 03:23)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井FMC3枚玉2.5倍ショートバロー (合成F17.6), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MC / 露出 1/125s x 1000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

火星の南極(下)あたりの白っぽく見えるのは極冠でしょうか?

ASI290MM で惑星を撮るのは木星が2回目、土星と火星は初めてですが、8cm の解像度とF17.6の明るいF値ではモノクロで撮る優位性ってあまりないように思いました。LRGBもあまり意味なさそう。そのへんは μ-180C が届いてからのお楽しみかな…

*1:iOSアプリ JupiterMoons でチェックしました。

*2:ファイル名に _conv が付くやつ。