Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

M19 (2017/5/19)

金曜の夜、予報では薄雲が出るとのことで撮影はナシのつもりだったのですが、23時頃に帰宅してベランダから空を見るとちゃんと晴れているように見えたので、とりあえず望遠鏡を組み立てて極軸合わせ。

深夜 1 時頃に月の出なので間に合わないかもしれないと思いつつも、このところ全然天体撮影ができなくて鬱々としていたので、ダメ元で撮影することにしました。ターゲットはへびつかい座球状星団 M19。この時間に南天で撮れそうなのは球状星団ばっかりなので迷いましたが、雰囲気で選びました。

導入はアンタレスから東に、と思いましたが 2º x 1.5º の視野では途中に目印になる星もなくて途中で道に迷ってしまいました。スカイメモ S には目盛環も赤経微動もないのでちょっと遠いと距離感がわからなくなるんですよね。

そこでアンタレスの北にある 22 Sco (4.7等)から東に 26 Oph (5.7等)と HIP 83176 (5.8等)の並びを探すとすぐみつかりました。そこから少し南に星をたどると M19 がみつかりました。M19 はライブビューでは見えませんでしたが 15 秒露出の試し撮りでぼんやりした姿がはっきり写っていました。

球状星団はなるべく大きく撮りたいので今回は直焦点。フィルターなし。ガイドはやや乱れ気味。向かいのマンションの一室の灯りで途中のカットにカブリが発生したり、最後の方は月が出てしまって背景が明るくなってしまいましたが、6 枚コンポジットでなんとかこんな感じに。

M19 (2017/5/20 00:40)
M19 (2017/5/20 00:40)
OLYMPUS OM-D E-M5, 笠井 BLANCA-80EDT (8cm F6)
ISO 200, 356s x 6枚
DeepSkyStacker 3.3.2, FlatAide Pro 1.0.08, Lightroom CC で画像処理, フルサイズ換算 1920mm 相当にトリミング

球状星団とはいいますが少し縦長の楕円形です。天の川の近くで周りの星もにぎやか。球状星団は割と好きな天体なのですが、写真だけ見て球状星団を当てるクイズとかやられたら全然当てられないと思うのでまだまだです。

元画像の背景の濃度は 80% で露出オーバーかと思いましたがなんとかなりました。ガイドの乱れはこういう微光星では目立つのですが、やはり等倍で見ると東西にブレてるのがわかりますね… でも B5 サイズくらいで見る分にはあまり目立たないので良しとします。

ちなみに露出時間が中途半端なのは 360 秒露出のつもりがインターバルタイマーの設定に低振動モードの待ち時間の 4 秒を足し忘れていたせい。

今回は無理かな、失敗かなと思いましたが意外となんとかなったし撮ってよかったです。今夜は何を撮ろうかな…