Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

M74… (2017/11/21)

20日の撮影は平日なので早く切り上げたにもかかわらずPCのトラブルなどで結局深夜まで寝れず、翌日21日は体調を崩し会社を休みました。この日は快晴で懲りずにまた天体撮影です。

深夜から曇るという予報もあったので、早めに撮れる対象ということでうお座の銀河 M74 を狙いました。明るい夜空の中なんとか見えるおひつじ座のハマルから星を辿って導入したのですが、60秒の試し撮りでもほとんど識別できなくて、こんなので写るのかなと思いつつ撮影しました。

8cm F6 直焦で光害カットフィルターなし、6分露出です。結果はかなり残念な感じに…

M74 (2017/11/21 20:57)
M74 (2017/11/21 20:57)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折) / Kenko-Tokina スカイメモS, D30mm f130mm ガイド鏡 + QHY5L-IIM + PHD2 による自動ガイド/ OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 6分 x 10コマ 総露出時間 60分 / DeepSkyStacker 3.3.2, Lightroom CC で画像処理, フルサイズ換算 1920mm 相当にトリミング

なんとか渦巻きは見えるのですが…

光害のかぶり、それにベランダの天井からの照り返しの迷光もあると思いますが、SN比が低くて画像処理で強調しても背景のノイズに埋もれがちです。背景を黒く落とそうとすると背景のノイズが目立つ上に銀河の淡い部分もボソボソになって見づらくなってしまうので、背景濃度を20%くらいにしています(いつもは5%くらい)。

昨年レデューサー使用、光害カットフィルター使用で撮ったのがこれです。

M74 (2016/11/29 22:06)
M74 (2016/11/29 22:06)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井 ED屈折用0.6xレデューサー (合成F3.6), LPS-D1 QRO 48mm / Kenko-Tokina スカイメモS, D30mm f130mm ガイド鏡 + QHY5L-IIM + PHD2 による自動ガイド/ OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 3分 x 8コマ 総露出時間 24分 / DeepSkyStacker 3.3.2, Lightroom CC で画像処理, フルサイズ換算 1150mm 相当にトリミング

なんというか、あんまり進歩がないような…

とりあえず光害カットフィルターを使えばもう少しマシになりそうですが、露出時間を倍にするのは今の機材では無理です。今回も撮影中に赤緯方向にガイドがズレて2回極軸を再調整しています。こういう曲芸みたいな撮影いつまでやってるんだって気もするし、そろそろまともな赤道儀を買う時期なのかなぁ。

月や惑星を見るのに20cmくらいのシュミカセが欲しいし、それに見合った赤道儀も必要だし。でも費用とか置き場所とか外に持ち出して運用できるかとか色々不安があってずっと二の足を踏んでます…


ちなみにこの日は先日通販で買ったバーティノフマスク(KENDRICK BM-6004)のファーストライト(?)もやりました。

取り付けは簡単。ただし留具のゴムの摩擦と弾力で固定するので、段ボール製の巻きつけフードは取り外して使用。幅の調整に難儀しましたが一応なんとかなりました。でもポロッと落ちそうで、マンションのベランダだとちょっと怖いです。セロテープ併用が安心かな…

E-M5 のライブビューでどれだけ使えるか疑問もあったのですが、フォーマルハウトを導入して拡大ライブビュー14倍で試したところ十分使えそうです。試し撮りもISO200、4秒露出で十分。今回の結果からは効果のほどはわかりませんが…

今までは経験的に星像の周りに細かな光条がシュワシュワと出てくるギリギリの位置がよさそうだったので、そこにピントを追い込んではいたものの、それがベストの位置という根拠はなくてもやもやしていたのですが、これからはすっきりした気持ちで撮れそうです。