Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

火星のLRGB(IR+RGB)撮影 (2018/7/19)

7月19日は体調が悪く朝から夜中までほとんど寝ていました。夕方コンビニにでかけた時は曇りだったので期待はしてなかったのですが、夜中の12時頃にベランダに出ると薄雲がちながら晴れていて火星が煌々と輝いていたので撮影することに。

今回は、LRGB撮影でL画像をIR(赤外線)で撮るテストです。先日エレクトリックシープでアダプターリングを買った時に一緒にZWO IR 850nmパスフィルターを買っていたのです。もう少し普通の撮影に慣れてからと思っていたのですが、★多摩の星空さんのブログエントリ「★彡 火星 UT: 2018-07-15; IR撮影に切り替えてみた」に触発されて試してみることにしました。

相変わらず火星面は模様が薄くこれでピントを合わせる自信がなかったので土星の輪でピント合わせ。IRフィルターで像が暗くなってかなりゲインを上げないと土星が見えません。ちょっと不安になりましたが、火星に向けてみるとゲインを386まで上げると1/60秒で撮れました。

シーイングはまずまず、ただし時折強風にあおられてブレてしまうという条件での撮影でしたが、結果は…

火星 (2018/7/20 01:49-01:50) (LRGB)
火星 (2018/7/20 01:49-01:50) (LRGB)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F40.4), L: IR 850nmパスフィルター 1.25", RGB: ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / L: ZWO ASI290MM, RGB: ZWO ASI290MC / L, RGB: 露出 1/60s x 2000/5000コマをスタック処理したものをLRGB合成 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Photoshop CC, Lightroom Classic CC で画像処理

これは今期ベストの写りなのでは?噂のマリネリス峡谷もかなりはっきり見えます。

とはいえもう少しキレがあれば… ピントが甘いんですかね?ちなみに光軸は購入後一度も調整していません。そのへんも確認した方がよい?

LRGB 合成は例によって Photoshop で手作業です。8セットほど撮ったので後で de-rotation スタックも試してみようと思います。

IRのL画像はこんな感じです。

火星 (2018/7/20 01:49) (IR850nm)
火星 (2018/7/20 01:49) (IR850nm)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F40.4), IR 850nmパスフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/60s x 2000/5000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

RGBはこんな感じ。

火星 (2018/7/20 01:50)
火星 (2018/7/20 01:50)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F40.4), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MC / 露出 1/60s x 2000/5000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

RGB画像だと北極に白い雲が出ているのがわかります。こういうのはIRでは写らないみたいですね。

ところでLと比べてRGBの方がわずかに像が大きいような気がするのですが… ビクセンのフリップミラーの光路長がミラー側と直視側で合ってないとか?それともIRでは火星の大気の層が見えなくなって小さく見えてるだけ?