Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

海王星、天王星 (2019/11/6)

11月6日の夜は透明度は悪いもののよく晴れていたので、前々から撮りたかった海王星天王星を撮りました。μ-180C を出すのは久しぶりです。

海王星は20時前に南中なのでゆっくりしていると西に傾いてしまいます。先に鏡筒をベランダに出してドリフト法で極軸を合わせている間に温度順応させます。20時前にまずフォーマルハウトを導入して極軸を回した時に星が水平に移動するようにカメラの向きを調整。

その後ピントを合わせようとしましたが、シンチレーションが激しくて全然ピントが追い込めず、結局月面でピントを合わせました。シーイングはあまり良くなく苦労しましたがなんとか追い込みました。

そして海王星の導入ですが、自動導入では写野に入りませんでした。比較的近い明るい星ということでみずがめ座のα星サダルメリクを導入してアライメントを取り、再度海王星を導入。これも写野には入りませんでしたが、フリップミラー側に付けた20mmのアイピースの視野には入ったのでなんとか導入できました。

ADC は最後に木星を撮った時の調整位置のままでしたが、色ズレは視認できなかったのでとりあえずそのまま。まずは8秒露出でトリトンとのツーショットを撮りました。

海王星とトリトン (2019/11/6 20:54)
海王星トリトン (2019/11/6 20:54)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F40.4), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MC (Gain 501) / 露出 8s x 16/32コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, Lightroom Classic CC で画像処理

つづいて露出を1/4秒に落として海王星本体を撮りました。

海王星 (2019/11/6 20:59)
海王星 (2019/11/6 20:59)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F40.4), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MC (Gain 501) / 露出 1/4s x 2000/3000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

予想以上に小さいですね。視直径は2.3秒。シリウスBを撮った時に作ったものさしを当てるとだいたいそのくらいですね。

続いて天王星です。こちらも自動導入では写野に入らなかったので、一度おひつじ座のα星ハマルでアライメントを取ってからなんとか導入しました。高度が結構高いです。ADC の色ズレが目立ったので調整してから8秒露出で衛星と一緒の写真を撮りました。

天王星と衛星 (2019/11/6 21:30)
天王星と衛星 (2019/11/6 21:30)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F40.4), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MC (Gain 501) / 露出 8s x 16/32コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, Lightroom Classic CC で画像処理

衛星は右上からオベロン、チタニア、天王星のやや右下がアリエル、左下にかすかに見えるのがウンブリエルです。天王星のやや右上に16等星のミランダがあるはずですが、これは写りませんでした。

天王星と衛星 (2019/11/6 21:30)

最後に天王星本体を撮ります。結構明るいのでゲインと露出を変えて撮りました。

天王星 (2019/11/6 21:36)
天王星 (2019/11/6 21:36)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F40.4), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25", ZWO ADC 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MC (Gain 465) / 露出 1/15s x 2000/3000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

結構はっきり円盤状に写りますね。視直径は3.7秒。なんとなく表面に模様が見えているような… 画像処理で出てきたアーティファクトですかね?カラーバランスは海王星と同じに揃えてあります。青い海王星と比べて少し緑っぽいのがわかります。

というわけで、導入に少々苦労はしましたが、海王星天王星は割とスムーズに撮れました。μ-180C で撮っていない惑星は、あとは水星だけです。あ、冥王星も?