Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

RedCat 51 買いました

William Optics の RedCat 51 買っちゃいました…

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11月入荷分のリニューアルモデルを KYOEI TOKYO でポチりました。11月9日の夜中についふらふらと… 届いたのは15日の朝でした。届いた箱が意外と大きいなと思って開けたら二重梱包になってて中にメーカー元箱が入ってました。

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中を開けると KYOEI 作成の日本語版クイックスタートガイドが。他に英語の説明書があるのかなと思ったのですが見当たりませんでした。これはなくさないように。

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鏡筒は布製のキャリングバッグの中です。北斗七星を見上げるどら猫の絵がかわいい。

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バッグの中のウレタンは上半分が空いてますが切り込みが入れてあって、取り外してオプションを収納できるみたいです。鏡筒接眼側のウレタンブロックは、取り外すとTリングを付けたまま収納できるようになっています。マイクロフォーサーズ用Tリングを付けても大丈夫でした。

手前のビニール袋に入っているのはどら猫シールとヘクスキー2本(2mm, 1.5mm)と検査証明書です。検査で実写した星の写真を印刷した紙も入っていました。

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鏡筒バンドに肉球マーク。アリガタはロングタイプ。Vixen 互換ですが、裏返して取り付けるとアルカスイス互換になります。

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キャップにどら猫マーク。キャップの先端にねじ込まれたプレートを外すと中にクリアタイプのバーティノフマスクが入っています。DIFFRACTION SPIKES と書いてあるのを見て初めて気づいたのですが、どら猫のヒゲの部分がバーティノフマスクで見た星の回折スパイクの形(合焦時)なんですね。

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一緒に買ったビクセン規格のファインダー台座と、マイクロフォーサーズ用Tマウント。ファインダー台座は QHYCCD の miniGuideScope を取り付けるのに使います。

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Tマウントの内側はしっかりつや消し塗装が施されています。

ちなみにファインダー台座を取り付けた状態ではバッグに収納する際にウレタンに引っかかって鏡筒がうまく収納できません。しょうがないのでウレタンをカッターで少し削って収納できるようにしました。

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昨夜は快晴だったのですが、月齢的に本気撮りは無理だったのでとりあえず星像確認だけ。SX2 を出すのもなんなので久しぶりにスカイメモSを引っ張り出して撮影しました。

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色的にもサイズ的にもベストマッチ?とはいえ RedCat は小さいとはいえ結構ずっしりしているし、ファインダー位置が固定で極軸から一番離れた場所にオートガイダーが取り付けられる形になるので、オートガイダーとカメラ(OM-D E-M5)を付けるとバランスウェイトはほぼ外側いっぱいの位置でした。まあ、このスカイメモSは改造してビクセンのアリミゾがついてたりするので、普通はもっと余裕があるはず。

撮影対象は明るい星の写りも見たかったのでリゲル周辺。

Red Cat 51 テスト - リゲル周辺 (30s x8、フラットなし)
Red Cat 51 テスト - リゲル周辺 (30s x8、フラットなし)
William Optics RedCat 51 (D51mm f250mm F4.9 屈折) / Kenko-Tokina スカイメモS, D30mm f130mm ガイド鏡 + ASI290MM + PHD2 による自動ガイド/ OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 30秒 x 8コマ 総露出時間 4分 / DeepSkyStacker 3.3.2, Lightroom CC で画像処理

30秒露出で8枚コンポジット。ダークは使いましたが、周辺減光も見たかったのでフラットはなしです。Lightroom はレベル補正とホワイトバランスのみ。

久々のスカイメモSですが、ガイドは結構荒れました。でも30秒露出なので星像への影響は少ないと思います。ピント合わせはヘリコイドの動きが渋くて、クックッとひっかかるような動きがあって苦労しました。が、後で先端のロックリングを緩めてなかったことが判明。緩めるとヌルヌルとは行きませんがだいぶマシになるようです。

星像は、右側の隅、特に右下隅が若干流れているような… でも鑑賞距離では全く気にならないレベルだし、調整するほどでもないかなぁ。RedCat はリニューアルモデルになってスケアリング調整機構が追加されたのですが、下手にいじるとハマりそうで怖い。輝星の写りは光条の乱れは若干あるようですが、これもそれほど目立たないと思います。

周辺減光は左上から月明かりのカブリのグラデーションがあってよくわかりませんね… でもフラットを見た限りは周辺減光ほとんど見られませんでした。フラットはフードの先にビニール袋をかぶせて iPad で照らす方法で撮ったので、手で構えた iPad の傾きによるムラがあり微妙な周辺減光はわからない状態でしたが… でもフォーサーズの画角ならほぼフラットいらずなのでは?

月も撮ってみました。

Red Cat 51 テスト - 月
Red Cat 51 テスト - 月
William Optics RedCat 51 (D51mm f250mm F4.9 屈折) / Kenko-Tokina スカイメモS, D30mm f130mm ガイド鏡 + ASI290MM + PHD2 による自動ガイド/ OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 1/500秒 / Lightroom CC で画像処理

Lightroom の現像設定はシャープネス30、カラーノイズ軽減25のみです。等倍ではこうなります。

Red Cat 51 テスト - 月 (トリミング)

なかなかシャープな写りではないでしょうか。月の縁を見ても色収差や色ズレは皆無です。

そんなわけで新月期にはこのまま実戦投入できそうです。ちなみに RedCat を買った理由は BLANCA-80EDT (f=480mm) とフォーサーズの画角だとはみ出してしまう対象がいくつかあるからです。かもめ星雲、勾玉星雲、網状星雲、M31、三裂星雲と干潟星雲のツーショット、等。

モザイク撮影で凌ごうかとも思ったのですが、光害地で長時間露出というスタイルではコマ毎に光害カブリの傾きが変化してしまうのでモザイクのつなぎ目の処理が大変そうです。

レデューサーは0.6倍の画角でもフォーサーズでは厳しいです。それに笠井の0.6倍は、F6の鏡筒は対象外で実際使うと周辺がむっちゃ流れます。対応している0.8倍レデューサーと APS-C 機あるいはフラットナーとフルサイズ機なら… でもそのためにカメラ買うのも…

というわけで買った RedCat ですが一式10万円ちょいだったことを考えると中古でカメラ買った方が安かったかも… でも、まぁ、欲しかったんだ。うん。結局そういうことなんです。赤いし。

以上、Red Cat 51 の細かい機能などは端折りましたが、詳しい話は初期モデルのレビューになりますが天文リフレクションズさんのレビュー記事を見ていただければと。