11月30日未明に撮影したボリソフ彗星、写っているかいないか悩みましたが仕上げてみました。写っていると思うことにしたので… そう思うに至った経緯はこちら。
前回のエントリでの考察で彗星核基準コンポジットでの彗星位置の座標指定が若干甘かったのがわかったので、DeepSkyStacker の .Info.txt ファイルの comet の座標を手で修正して、スタックからやり直しました。
2I/Borisov (2019/11/30 04:48)
William Optics RedCat 51 (D51mm f250mm F4.9 屈折) / Vixen SX2, D30mm f130mm ガイド鏡 + ASI290MM + PHD2 による自動ガイド/
OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 1分30秒 x 40コマ 総露出時間 60分 / DeepSkyStacker 4.1.1 (彗星核基準コンポジット),
Lightroom CC で画像処理, フルサイズ換算 2895mm 相当にトリミング
2I/Borisov (2019/11/30 04:48)
William Optics RedCat 51 (D51mm f250mm F4.9 屈折) / Vixen SX2, D30mm f130mm ガイド鏡 + ASI290MM + PHD2 による自動ガイド/
OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 1分30秒 x 40コマ 総露出時間 60分 / DeepSkyStacker 4.1.1 (彗星核基準コンポジット),
Lightroom CC, フルサイズ換算 2894mm 相当にトリミング
観賞用ということで傾斜カブリ補正とか明瞭度、ストラクチャによる強調だとかをやっています。σクリッピングで彗星核基準コンポジットを行ったものと恒星基準コンポジットしたものを比較明合成したいわゆる star freeze もやってみました。
2I/Borisov (2019/11/30 04:48) (star freeze)
William Optics RedCat 51 (D51mm f250mm F4.9 屈折) / Vixen SX2, D30mm f130mm ガイド鏡 + ASI290MM + PHD2 による自動ガイド/
OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 1分30秒 x 40コマ 総露出時間 60分 / DeepSkyStacker 4.1.1 (彗星核基準コンポジット(σクリップ)/恒星基準コンポジット),
Lightroom CC,
Photoshop CC で画像処理, フルサイズ換算 3600mm 相当にトリミング
こちらは明るい星がσクリッピングでも消しきれなかったので明るい星が入らないようにトリミングしました… 他にも恒星の流れた跡はうっすら残っていましたが、トーンカーブ調整で目立たなくしました。まだちょっと跡が見えますが…
トーンカーブ調整は彗星核基準と恒星基準で別々に行っているため彗星の明るさは不正確です(極端に変わらないようにはしましたが)。切り貼りやスポッティングはしていません。
というわけで、彗星らしい尾の伸びた姿は捉えられませんでしたが、太陽系の外のどこだかわからない遠くから飛来してきた不思議な天体を見届けた、という満足感が… いや、まだちょっともやもやはしているのですが…
改めて星図と重ねてみたらやっぱり1ピクセルぐらい位置がズレているし。しかも前回の考察とは反対方向に。なんでだろう…
いや、これがボリソフ彗星じゃなきゃなんだってんだ!と自分に言い聞かせて満足しておきたいと思います。