Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

IC2177 かもめ星雲 (失敗) (2019/12/23)

年末ばたばたしてたりダラダラしてたりしててブログに書くのが遅れましたが、12月23日の夜に RedCat で IC2177 かもめ星雲(わし星雲)を撮りました。が、失敗。ガイドが安定せずコマ数が十分稼げなかっただけでなく、カブリがひどくてまともに仕上げることができませんでした…

かもめ星雲 (失敗) (2019/12/24 01:55)
かもめ星雲 (失敗) (2019/12/24 01:55)
William Optics RedCat 51 (D51mm f250mm F4.9 屈折), LPS-D1 48mm / Vixen SX2, D30mm f130mm ガイド鏡 + ASI290MM + PHD2 による自動ガイド/ OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 12分 x 4コマ 総露出時間 60分 / DeepSkyStacker 4.1.1, Lightroom CC で画像処理

この日は向かいのマンションのベランダにクリスマスのイルミネーションと照明が点灯して、こちらのベランダの壁に影が写るほどでした。RedCat の標準のフードで遮光できるか微妙な感じだったのですが、この様子だと迷光を拾ってしまったようです。

もっとも画面の右辺から広がるカブリについてはこの日に限らず出てくるもので、いつもは段階フィルターでごまかしています。このカブリ、いつもセンサーの同じ部分に出てきて、(横位置の構図で撮ると上辺に出てくる)センサーの熱カブリかなと思ったのですが、同じ露出でダークフレームを撮ってもここまでのカブリは出ないし、そもそもダーク減算した結果でこの有様です。ずっと謎なんですが、なんなんでしょうね。

問題は中央部の黄色っぽいカブリです。これがあるせいで右辺の傾斜カブリを補正しても星雲を十分強調できなくて仕上げを諦めてしまいました。向かいのベランダの照明が橙色だったのでそのせいかなとも思ったのですが、どうもこの色、光害カットフィルターの反射色に似てるんですよね…

RedCat の48mmフィルターの取り付け位置はカメラアダプターの裏側なんですが、これが RedCat の後玉のすぐ近くなんですよね。ひょっとしてフィルターに反射した光が後玉に反射して戻ってきてるのでは?などと思うのですが考えすぎでしょうか。反射光もフィルターで反射される波長なんだからここまでカブらない気もするんですが…

ガイドの不調についてはいつものやつで、赤緯ガイドの蛇行運転(ハンチング)です。ガイド星がずれ出した時に赤緯のガイドパルスに赤緯軸がなかなか反応しなくて、1分くらいしてやっと反応したら反対側に行き過ぎてしまうという現象。ギアのバックラッシュが大きいとこうなるらしいですが、発生しない時もあるのが謎。ギアの偏心でしょうか?

というわけで、かもめ星雲はおあずけです。でも露出をかけても淡いものは淡いのでちゃんと撮れてもぱっとしない写りにしかならないかも。

追記 (2021/4/20): 黄色いカブリ問題はどうやら間違ったフラットフレームを使ったのが原因のようです。詳しくは以下の記事をどうぞ。