6月9日の深夜、M16 を撮った後は土星と木星を撮りました。μ-180C は最初からベランダに出していたので温度順応は済んでいましたが、拡大光学系の組み立てとか導入とかピント合わせに時間がかかるとはいえ、2時頃から準備すればいいかと思っていたのですが、M16撮影中に調べたら2:37天文薄明開始とかでびっくり。
M16の予備のコマをもう2コマ撮りたかったのですが諦めて撮影を終わりにしてフラット撮ってベランダの隅でタイマーでダークを撮りながら惑星撮影の準備。2:18、明るい木星は少々空が明るくなっても影響は少ないと見て土星から撮影を始めました。
シーイングはやや不安定ながら安定した瞬間はそこそこキレのいい像が見えてプレビューでカッシーニの間隙が全周視認できました。
しかし輪が随分狭くなってきましたね。3年前、この機材で土星を撮り始めた2018年に撮った写真がこれです。
2025年にはいわゆる「輪の消失」が起こります。土星の輪の厚みは数十メートルしかないので地球から輪を真横から見る角度になると、輪が見えなくなるのです。「輪の消失」は土星が一回公転する間に2回、約15年周期で起こり、前回は2009年でした。
土星の写真は一応LRGB合成していますが de-rotation していない「なんちゃってLRGB」です。模様が少ないのをいいことにズルしています。土星の de-rotation は何度やっても土星本体が輪を突き破ってしまってうまくいかないんですよね… なにが間違っているのか。そろそろ真面目につきとめなくては。
土星は2セットで切り上げて木星です。3:00頃まで6セット撮りました。残念ながら大赤斑は裏側で見えませんでした。
全体に縞が細めでうねりも少なくてなんというか元気がない感じが… いや、別に元気があれば縞が太くなるとかうねるとかいう話でもないのでしょうけど。
ちなみに撮影した6セット全部スタックしたかったのですが、de-rotation で縁にノイズが出るのを抑え切れず4セットで de-rotation しました。Measurement が甘いんですかね?久しぶりで腕が鈍ったのかな…
木星の衝は8月20日。今年は去年より視直径が1.5秒ほど大きいので頑張りたいと思います。
そういえば去年モノクロカメラのセンサーにゴミが乗ってたのを2月に赤外で銀河を撮る前に分解清掃して、F6ではちゃんとゴミ取れてるように見えてたんですが、今回F41で撮るとむしろゴミ増えてました… 今回はゴミの部分を避けて撮りましたが、視直径が大きくなると厳しくなってくるのでなんとかしなくては…