12月29日の日没後、金星を撮影しました。今年は金星が南向きベランダから撮りやすい位置にいるのでちょいちょい撮っていて、せっかくなので年末に大きく欠けた細い金星を撮りたいなと思っていました。
12月31日には60"超え!輝面比は0.03ということで三日月より細いです。-4.3等ということなのできっと見えるのでしょうが上の撮影と同じ機材では写野に余裕があまりなくて、極軸調整が甘いとすぐフレームアウトしそうですね…
4日の金星の太陽からの離角は40度、年末には14度まで近づきます。この日ですら日中は鏡筒の内側の10cmくらいまで直射日光に照らされていてA3サイズぐらいの段ボールをフードにして影を作っていたのですが、これ以上近づくと完全に日光を遮るのは難しくなります。
どこまで細い金星が撮れるか頑張ってみますが、主鏡に太陽光が届いてしまうと危険ですので、ヤバそうだったら諦めます…
最大光度の金星 (2021/12/4)
結局どうしたかというと、日没直後に撮りました。やはり地球をフードにするのが最強なので… 極軸の方は特に対策しなかったのですが、なんとかなりました。
結果はこうなりました。
デカいです。惑星はいつも 720 x 720 の等倍で貼っていますが、今回はそれだとはみ出してしまうので 960 x 960 を 800 x 800 に縮小して貼っています。 WinJUPOS で位置と向きを合わせたので、画像の中心が金星の中心で向きは金星の北が上です。金星って地軸が倒立してても南北は逆にならないんですかね?天球の南北とほぼ一致するので自然に見えます。
視直径は59.5秒、輝面比は0.04です。月にたとえると三日月より細い月齢2の手前ぐらいの欠け具合。めちゃくちゃ細いですが、シーイングがひどかったのでこれでもかなりぼやけてて、本当はもっと細いはず。
撮って出しの動画はこんな感じ(等速、フレームレートは落としています)。
こんな状態なんで、ADCの調整はテキトーです。ていうか無理。
これで今まで撮った中で一番細い金星が撮れた、と思ったら、8年前に撮ったやつの方が細かった!
これは視直径61.3秒、輝面比0.02でした(iステラで確認)。むむむ、これを超えるのは年明け1月3日以降ですか。頑張ります…