3月20日未明、関東では南の空を通過したハッブル宇宙望遠鏡(HST)の通過を撮影しました。
HST通過のことは知らなかったのですが、深夜に Twitter を見ていたところ、天体撮影中の HIROPON (id:hp2)さんが SpaceStationAR の通知をリツイートしていたのを見て知りました。
4:33からハッブル宇宙望遠鏡が東京上空を仰角23.8度、0.7等級で通過します https://t.co/jlEyjn9HRh #Hubble
— SpaceStationAR (@isstter) March 19, 2023
3:30頃にこれを見て、0.7等級だったら見えるよね?と思って iPhone で SpaceStationAR を見ると南の空に見えるとのこと。ベランダから空を見るとさそり座が見えていて、どうやらさそり座を横切り、アンタレスの下あたりを通過するようです。
ということで急遽動画で撮ることにしました。機材はふたご座流星群を撮った時とほぼ同じ。
https://rna.hatenablog.com/entry/20221215/1671063330
地上風景を固定したかったので架台だけK型微動マウント(経緯台)に変更して固定撮影しました。
4:31頃から撮影開始。4:33から見えていたはずですが肉眼ではほとんど見えませんでした。4:35頃の一番明るい時にそれらしきものが見えた気がしたのですがすぐ見失ってしまい、本当に見えたのかどうか… アンタレスが1.0等ではっきり見えていたので期待したのですが、0.7等ってことはなかったと思います。2.5等ぐらい?
ちょっとがっかりしたのですが、動画の方には写ってました!
自宅ベランダからなので住所バレしないように公開した動画では地上風景はトリミングして音声もカットしています…
HST が西(画面右端)から東に向かってほぼ水平にさそり座を横切って、アンタレスの下の方を通過していくのがわかると思います(なるべく暗い場所で見ましょう)。画面右端からさそり座に近付くまでが一番明るくて、ファング(2.85等)よりわずかに明るいくらいでしょうか?
この動画を比較明合成して HST の軌跡を一枚の写真にしたのがこちら。
というわけでハッブル宇宙望遠鏡を初めて撮りました。見た、と言えるかどうかは怪しいのですが… 長らく天文から離れていた間も、ハッブル宇宙望遠鏡の撮った天体写真は写真集を買ったりして眺めていたものです。積極的に撮ろうとは思っていなかった対象ですが、こうやって撮ってみるとなんだか感慨深いです。