Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

ふたご座流星群 (2025/12/14)

12月14日の夜にふたご座流星群を撮りました。今年は14日の夕方に極大ということで13日の夜と14日の夜が見頃とのことでした。

しかし横浜は13日も14日も天気が悪く14日は昼頃まで雨が降っていて、今年は無理かー… と思っていところ、夕方には雨が上がって夜空は快晴に。ベランダはまだ濡れていたのですが、機材を出して撮影することにしました。

昨年と同様にカメラレンズ(Nikon Ai AF-S Zoom-Nikkor 17-35mm F2.8D IF-ED)と冷却CMOSカメラ(ZWO ASI294MC Pro)での動画撮影です。

撮影準備中にPCから記録用のSSDが見えなくなるトラブルに気付き、これはPCを再起動するしか復旧手段がないのですが、既にカメラは冷却中で昇温して再起動してまた冷却というのも時間がもったいないので予備に回した古いSSDの容量を空けて撮影することにしました。

20:30頃から撮影を開始したのですが、15分ほどで星が2等星くらいまでしか写らなくなって、曇ったのかと思ったら空は相変わらず快晴。カメラを動かすと地上光のハレーションによるカブリがひどくて機材を動かして街灯を避けたり、ベランダの柵に段ボールを貼ってハレ切りにしたりと対策したのですが、星の写りは相変わらず。

一体何なんだ?と思ってレンズをよく見たら結露してる!?レンズの中央部だけ露で曇っていました。今までベランダで機材が結露したことは一度もなかったのですが、雨上がりでベランダも乾ききってなかったせいでしょうか。とりあえず衣服に貼るタイプの使い捨てカイロをフードに貼り付けたところ、以後結露することはありませんでした。

以後はトラブルもなく、というかトラブルを避けるために子午線反転は行わず、オリオン座が西に傾いた頃にはふたご座としし座の間あたりにカメラを向けて2:00頃に撮影終了。撮影時間の合計は約5時間、撮影データの合計サイズは約880GBでした。

その後ちまちまと作業して作ったダイジェスト版の動画がこちらになります。

ふたご座流星群 (2025/12/14 20:36 - 2025/12/15 02:01)
ふたご座流星群 (2025/12/14 20:36 - 2025/12/15 02:01)
Nikon Ai AF-S Zoom-Nikkor 17-35mm F2.8D IF-ED (17mm, 開放), ZWO 2" IR-Cut Filter / ZWO AM3, 30mm f130mm ガイド鏡 + QHY5L-IIM + PHD2 2.6.13 による自動ガイド / ZWO ASI294MC Pro (Gain 485, -10℃, Bin2, RAW8), SharpCap 4.1.11817.0, 露出: 48.97ms x 4時間57分38秒(20.2fps) から流星の写っているコマを抜き出して動画化 / 自作スクリプト(MeteorDigestMovieMaker), ffmpeg 4.4.2 で画像処理。

暗い流星はどこに流れたか分かりづらいのでマーカー付きのバージョンも用意しました。

ふたご座流星群 (2025/12/14 20:36 - 2025/12/15 02:01) (マーカー付き)
ふたご座流星群 (2025/12/14 20:36 - 2025/12/15 02:01) (マーカー付き)

以下は動画毎に全フレームを比較明合成したものです。

ふたご座流星群(比較明合成) (2025/12/14 20:30:04 - 20:56:15)
ふたご座流星群(比較明合成) (2025/12/14 20:30:04 - 20:56:15)

ふたご座流星群(比較明合成) (2025/12/14 21:28:55 - 22:29:50)
ふたご座流星群(比較明合成) (2025/12/14 21:28:55 - 22:29:50)

ふたご座流星群(比較明合成) (2025/12/14 22:30:04 - 23:32:30)
ふたご座流星群(比較明合成) (2025/12/14 22:30:04 - 23:32:30)

ふたご座流星群(比較明合成) (2025/12/14 23:35:15 - 2025/12/15 01:05:15)
ふたご座流星群(比較明合成) (2025/12/14 23:35:15 - 2025/12/15 01:05:15)

ふたご座流星群(比較明合成) (2025/12/15 01:08:14 - 2025/12/15 02:08:14)
ふたご座流星群(比較明合成) (2025/12/15 01:08:14 - 2025/12/15 02:08:14)

約5時間で99個の流星が写りました。散在流星も結構あったと思いますが大半はふたご座群だと思います。星はギリギリ5等星ぐらいまで写ってて、流星の検出は比較明合成動画からの目視検出で、検出限界は4等台半ばまででしょうか。

これでフルサイズ換算35mmの写野で一時間あたり約20個(3分に1個)なので、結構な賑わいではないでしょうか。去年はこの半分くらいだったので当たり年だったのかも?

寒かったのでもっぱら部屋のモニターで眺めていたのですが、何度かベランダに出た時に肉眼でも流星を三つくらい見ました。トータルで10分ほどしか出てないのに結構見えたので運が良かったのかな?と思っていたら普通にそのぐらいの頻度で流れていたわけです。

99個の中に1個、流星かどうか迷ったものがあります。動画の1:08あたり(22:11:44)の16個目です。「流れて」はいないのですが急に出現して1等星ぐらいにまで増光してふわっと消えました。約0.5秒(10フレーム)かけてふわっと光って消えていったので、宇宙線ヒット等のノイズにしては不自然ですし、飛行機でもなさそうです。

人工衛星のフレア?Stellarium のシミュレーションでは近くに STARLINK-6131 が通過してはいるのですが、だいぶ位置がズレています。なので、ひょっとして静止流星では?と思って流星としてカウントしました。

そんなわけでやる気のなさの割にはなかなか盛況でした。CMOSカメラでの非圧縮動画撮影、画質はいいのですが、半導体やストレージの価格高騰もあってなかなか贅沢な撮影方法になってしまいましたが、今後もやれるだけやってみようかと思います。

なお、流星マーカーの描画は MeteorDigestMovieMaker (MDMM) v0.4 の新機能として実装したものです。

MDMM は手動で流星の出現時刻を記録したファイル(.mdmm ファイル)を元に流星動画を自動でカット編集してくれるツールですが、今回新たに .mdmm ファイルから流星の場所を示すマーカーの座標を自動でみつけてくれる機能を追加しました。

この機能は ChatGPT と相談しながら作ったのですが、まあまあうまく動いています。直線検出ではなく時間軸方向の変化を見て検出する方式で、静止流星もマーキングできますし、ベランダの天井などが写り込んでいても大丈夫っぽいです。パラメータ調整もあまり必要なさそうです。逆に言うとパラメータをいくら調整しても流星の流れ始めと流れ終わりの部分がイマイチ検出できなくてマーカーが小さめになる傾向がありますが。

流星の全自動検出もできそうな気がしますが、飛行機や人工衛星の扱いが面倒です。静止流星の可能性があるとなると移動速度で弾くわけにもいかないし、自分では使わない機能になりそうなので、イマイチ消極的です。

たた、今の比較明合成動画からの手動検出ももう少しなんとかしないと見逃しや記載漏れがちょいちょい出てきます。作業工程を工夫することでだいぶ改善しましたがもっと流れ作業的にできるようにしたいところです。流れ星だけに。