Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

月面 (2018/12/15)

15日は光軸チェック用に焦点内外像を撮影したついでに月面を少し撮影しました。また同じような場所なのですが…

まず μ-180C の直焦点で撮影したもの。

アルプス山脈周辺 (2018/12/15 19:39)
アルプス山脈周辺 (2018/12/15 19:39)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1.26ms x 1000/3000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

ヒギヌス谷周辺 (2018/12/15 19:46)
ヒギヌス谷周辺 (2018/12/15 19:46)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1.26ms x 1000/3000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

ブレてる感じはしないのですがいまいち眠い感じですね…

アルプス谷だけバローレンズ(システムC without ADC)で拡大して撮影しました。

アルプス谷 (1) (2018/12/15 20:28)
アルプス谷 (1) (2018/12/15 20:28)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F36.4), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/60s x 1000/3000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

これはピンぼけ?実は今回は恒星を使った焦点内外像の撮影の最後に恒星を使ってピント合わせをしています。SharpCap の FWHM Measurement でかなり追い込んだつもりでしたが、月のピント合わせるのに恒星使って大丈夫なんですかね、被写界深度的に…

と思って、月面を目で見てピントを合わせ直したのがこちら。

アルプス谷 (2) (2018/12/15 20:31)
アルプス谷 (2) (2018/12/15 20:31)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F36.4), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/60s x 1000/3000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

こちらの方が若干コントラストが上がっているような… と言ってもシーイングも同じではないのでなんとも言えませんが。

そのシーイングですが、動画を上げてみました。こんな感じです。

アルプス谷 (2018/12/15 20:31)
アルプス谷 (動画) (2018/12/15 20:31)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F36.4), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/60s / TMEPGEnc Video Mastering Works 5 で画像処理

未だにシーイングの良し悪しがよくわかってません。このくらいのシーイングならこの写りで仕方がないんですかね?

アルプス谷の崖のエッジはもっとキレがあって欲しいし、谷の中の細い谷もなんとか写って欲しいのだけど、口径 18cm じゃ高望みなんでしょうか…

先月オートガイドに失敗した件

先日のエントリで触れた馬頭星雲の撮影に失敗した件、忘れないうちに記録に残しておきます。

11月15日は 8cm F6 直焦点で馬頭星雲を撮影するつもりでした。PHD2 のガイドアルゴリズムの設定は以下の通り。

赤経:

赤緯:

  • アルゴリズム: レジストスイッチ
    • 積極性: 100
    • 最小移動検知量: 0.20 ピクセル
    • 大きな変位に対する高速切り替え: ON
  • Use backlash comp: OFF
  • 赤緯ガイドモード: Auto

月を撮影した後だったのですか STARBOOK 10 は一度電源を切って「極軸を合わせた赤道儀」に設定してから撮影しています。

この日は15分露出で8枚撮影する予定でしたが、1枚目の撮影で12分を過ぎた頃、突然赤緯方向のガイドが怪しくなりました。ガイド星がマイナス側(南側)にズレていって、大きなガイドパルスが出ているにも関わらずガイド星が戻りません。我慢して最後まで露光しましたが結果は…

オートガイド失敗(突然DECが暴れる) (2018/11/16 00:54)
オートガイド失敗(突然DECが暴れる) (2018/11/16 00:54)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), LPS-D1 48mm / Vixen SX2, D30mm f130mm ガイド鏡 + QHY5L-IIM + PHD2 による自動ガイド/ OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 15分 / DeepSkyStacker 3.3.2, FlatAide Pro 1.0.28, Lightroom CC で画像処理, 中央部を等倍切り出し

ガイドグラフを PHD2 Log Viewer で見てみました。

https://rna.sakura.ne.jp/share/PHD2-log-20181115-01a.png

縦軸の目盛間隔2.5秒です。赤緯方向のブレは7.5秒近くまで達しています。当時は気づかなかったのですが、赤経方向もおかしいですね。マイナス側(西側?)に引っ張られている感じです。

ケーブルが引っかかったのかと思いましたが、撮影完了後に確認したところ特に異常は見当たりませんでした。風もほぼ無風で突風が吹くような天候ではなく、風のせいでもなさそうです。

ガイド鏡にも異常がないことを確認して結局原因はよくわからないのですが、たぶんケーブルだろう、ベランダに出た時は既に引っかかりが解消した後だったのかもしれないと思いつつ、そのまま撮影を続行することにしました。

が、赤緯のガイドが大暴れ。1分周期ぐらいでプラス側マイナス側を行ったり来たりしてしかも振れ幅がだんだん大きくなり、3分後には10秒を超えたのでガイドを中止しました。PHD2 側の不調かもしれないと思い、もう一度ガイドを開始しましたが振れ幅の発散はないものの±5秒を超える大きな揺れが続いてまた中止。

ギアの不調かもと思い、試しにコントローラーのボタンで赤緯軸を南北に回してみてからガイドを開始すると最初こそ揺れたもののその後は安定。そのまま2枚目の撮影を開始。今度は15分間ほぼパーフェクトにガイドしてくれました。RMS赤経±1.24秒、赤緯±1.15秒。最初の揺れも含めてなので実際はもっと良かったはずです。

が、念の為撮影した画像を確認すると…

オートガイド失敗(ガイドは完璧なのに星像が流れる) (2018/11/16 01:32)
オートガイド失敗(ガイドは完璧なのに星像が流れる) (2018/11/16 01:32)

なんで!?わけがわかりません。

冷静に考えるとガイド鏡か撮影鏡のどちらかが撓んだのでしょうが、ガイド鏡は十分小型軽量でそれ自体が撓むようなことはありません。ガイド鏡は撮影鏡の接眼部にあるファインダー台座に取り付けられていますが、取り付け部分はしっかり固定されているのを確認しました。

不安なのは撮影鏡の BLANCA-80EDT の特徴である鏡筒直付けの三脚座の撓みですが、ここが撓むとガイド鏡と鏡筒が一緒になって揺れるはずなので撮影した像が揺れるならガイドも揺れるはずです。やはり特徴的な回転式の接眼部も、回転する側にファインダー台座があるため、やはりここが揺れるならガイド鏡も一緒に揺れるはずです。

原因がさっぱりわからないのでここで心が折れてこの日の撮影は中止して撤収しました。

後から色々考えましたが、正直よくわかりません。理屈の上では問題発生後確認しそびれた接眼部のドローチューブか直焦アダプタの接続周りが怪しいのですが、撤収してバラした後では真相は闇の中です。

こんなことは今までなかったのでどうしたらいいのか困っています。一時的な現象ならいいのですが、13日のウィルタネン彗星の撮影でもガイドが安定しなかったし… しかし SX2 にしてから DSO 撮影はトラブル続きです。つらい。

ウィルタネン彗星(再処理)

一昨日撮ったウィルタネン彗星を再処理しました。と言っても Lightroom で色々いじっただけ。

46P ウィルタネン彗星 (2018/12/13 23:25-23:58)
46P ウィルタネン彗星 (2018/12/13 23:25-23:58)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井 0.6倍レデューサー (合成F3.6) / Vixen SX2, D30mm f130mm ガイド鏡 + QHY5L-IIM + PHD2 による自動ガイド/ OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 1分 x 32コマを彗星核基準でコンポジット 総露出時間 32分 / DeepSkyStacker 3.3.2, Lightroom CC で画像処理, フルサイズ換算 800mm 相当にトリミング

彩度アゲアゲで彗星の緑色を強調しています。

前回 DeepSkyStacker (DSS)のRAW現像処理で色が薄くなるのを避けようと「DSO 写真の画像処理方法の変更」の方法を使うと彗星核基準のスタックがうまくいかなかった件、たぶん理由がわかりました。

DSS のファイルリストを見ると Date/Time の値が写真を撮った時刻ではなく Lightroom から TIFF を書き出した時刻になっていました。DSS は彗星核の位置を指定した複数の画像の撮影時刻から彗星の軌道を計算することで、全コマで彗星核の位置を指定しなくても彗星核基準でコンポジットできるらしいので、画像の Date/Time が無茶苦茶になっていると位置合わせも無茶苦茶になってしまうのではないでしょうか?

しかし TIFF の書き出しでは RAW のメタデータは全部含めるよう指定して、実際書き出した TIFFメタデータには撮影時刻が含まれているのですが…

DSS がメタデータを見てないのかと思ってファイルシステム上のファイル更新日時やファイル作成日時を変更して再度読み込ませてみたのですが Date/Time は書き出し時刻のまま変わらず。どうやらTIFFファイルのメタデータに「ファイル変更日時」というのがあって、そちらに書き出し時刻が書き込まれているようで、DSS はそれを見ているっぽい?

メタデータの「ファイル変更日時」は Lightroom からは変更できず、変更できるツールもなかなか見当たらないので諦めました…

さて、今日のウィルタネン彗星ですが、アルデバランより北に移動しているので月没後の深夜にはベランダの天井にぶつかりそうなので撮影は諦めました。というか、日没後から μ-180C の光軸確認と月面撮影で機材をベランダに出していたのですが、夜半に雲が出てきので撤収してしまいました。

でも、月没頃に空を見るとすっかり晴れていて… しょうがないので 5cm 8倍ファインダーで眼視で見えないか試してみましたが、プレアデス星団を目印にしてそれらしき場所を見てもそれらしき星は見当たらず。

何度も目を凝らしてみると何かがあるような気がしないでもないのですが気のせいとしか思えない、といった感じです。4等台と言われる割にはかなり淡くて見えにくいとの噂ですが横浜の明るい空では厳しいでしょうか?

ウィルタネン彗星 (2018/12/13)

体調が悪い間は考えるとつらくなるのでずっと考えないようにしてきたウィルタネン彗星、やっと撮りました。

GPVの予報では22時頃から晴れるとのことで、21時前にベランダに出ると南天の半分くらいが晴れていたのでこのまま晴れるのだろうとSX2を設置。いつものようにドリフトアライメントで極軸を合わせようとしたのですがとたんに一面の曇り空に。

雲の切れ目ごとにドリフトしては中断ということを繰り返して結局極軸が合ったのは22:40。でもまた雲。雲の隙間から見えたアルデバランでピントを合わせましたが、雲で中断。

23時過ぎに晴れ間が広がってきたのでアルデバランから星を辿って手動でウィルタネン彗星の導入を試み、構図確認用の60秒露出の一枚に彗星を確認したものの、また雲で中断。10分後、雲が切れてきたのを見て見切り発車で撮影を開始しましたがすぐに雲が出てきて撮影中断。

さらにその10分後、晴れ間が広がってきたのを見て撮影を開始。途中薄雲が横切ったのには目をつぶって今度は最後まで撮りました。

8cm F6 + 0.6x レデューサー(288mm F3.6)で60秒露出を32枚撮影。はい、このへんは HIROPON さんの設定をパクりました…

こちらはカメラが E-M5 で適正ISOが200になる分露出が不足するので、本当は90秒露出ぐらいにしようと思ったのですが、Stellarium で見ると彗星の動きが思ったより速くてブレそうだったので60秒にしました。そのかわり光害カットフィルターはナシにしました。色的にあまり効かないんじゃないかとも思ったので。

結果はこちら。

46P ウィルタネン彗星 (2018/12/13 23:25-23:58 彗星核基準コンポジット)
46P ウィルタネン彗星 (2018/12/13 23:25-23:58 彗星核基準コンポジット)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), 笠井 0.6倍レデューサー (合成F3.6) / Vixen SX2, D30mm f130mm ガイド鏡 + QHY5L-IIM + PHD2 による自動ガイド/ OLYMPUS OM-D E-M5 (ISO200, RAW) / 露出 1分 x 32コマ 総露出時間 32分 / DeepSkyStacker 3.3.2, Lightroom CC で画像処理, フルサイズ換算 800mm 相当にトリミング

DSS で彗星核基準でコンポジットしています。要は彗星の動きを追って流し撮りしたような写真になっています。

恒星基準でコンポジットするとこうなります。

46P ウィルタネン彗星 (2018/12/13 23:25-23:58 恒星基準コンポジット)
46P ウィルタネン彗星 (2018/12/13 23:25-23:58 恒星基準コンポジット)

30分あまりで彗星がこれだけ動いているわけです。

DSS の彗星核基準コンポジットでは彗星核の指定は手動です。ホシミスト3013さんによると彗星核は最小で3コマ指定すればOKとのことだったのでやってみたのですが、何故か壊れたTIFFが出力されてしまったので、結局全コマ指定しました。

色の出がいまいちなので「DSO 写真の画像処理方法の変更」の方法で再処理してみたのですが、何故かTIFFのスタックだと位置合わせがうまくいきません。恒星基準と彗星基準が混ざったような結果になってしまいます。TIFFにする前のDNGでスタックするとうまくいったのですが…

オートガイドは不調で赤緯RMSエラーは±2秒を超えました。赤緯ガイドの積極性を50に落としたせいもあるのかガイドエラーをすぐには補正しきれず大きくうねるようなガイドグラフになっていました。今回は1分露出なので大事には至らなかったものの、これでは長時間露出は無理です。一体何が原因なのか…

月面 (2018/11/15)

久しぶりなので近況を。ここ2ヶ月ほど体調が悪く天文活動がほとんどできず天文関係のサイトめぐりもずっとサボっていました。天文に限らず生産的な事がほとんどできない状態でブログを書くのも、ネタも書く気力もないという状況でした。そういえばまだ天文年鑑も買ってません。

先月の半ばに少し体調が回復した時に月面撮影、そして月が沈んでからは久しぶりにDSOのガイド撮影ということで馬頭星雲を狙ったのですが、結果から言うと失敗しました。

馬頭星雲の件は別のエントリに書くとして月面撮影について。11月15日は早めに帰宅できたので夕方からスタンバイ。月齢は7.8。南中高度が37度と低くシーイングもあまり良くなく、結果はイマイチでした…

まずヒギヌス谷周辺のモザイクです。

ヒギヌス谷、トリスネッカー谷 (2018/11/15 17:21) (ぶれの軽減)
ヒギヌス谷、トリスネッカー谷 (2018/11/15 17:21) (ぶれの軽減)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F?), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/60s x 1000/3000コマをスタック処理 x 4枚をモザイク合成 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Photoshop CC, Lightroom Classic CC で画像処理

中央やや上の横倒しにした「く」の字型の谷がヒギヌス谷です。「く」の字の真ん中にある小さなクレーターがヒギヌス(直径6km)です。谷の中のでこぼこした部分も小さなクレーターだそうです。

左下の縦に何本か引っかき傷のように走っている谷がトリスネッカー谷です。細い谷ですがプレビューでも見えていました。

今回も Photoshop の「ぶれの軽減」フィルターを使っています。フィルター適用前はこちら。

ヒギヌス谷、トリスネッカー谷 (2018/11/15 17:21)

やはり右斜め上に流れる感じのブレがあるように見えます。動画でも像が陽炎のような揺れ方をしているのでそのせいなのかとは思うのですが、いつもブレの方向が同じなのが気になります。ひょっとして光軸がズレて像が歪んでいるだけだったり?

もう一か所撮りました。アルプス山脈周辺のモザイクです。

アルプス山脈周辺 (2018/11/15 17:27)
アルプス山脈周辺 (2018/11/15 17:27)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F?), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/60s x 1000/3000コマをスタック処理 x 6枚をモザイク合成 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Photoshop CC, Lightroom Classic CC で画像処理

元々アルプス谷狙いだったのですが、アルプス谷はまだ西半分が夜明け前なので東側の周辺をまとめて撮ってみました。ちょっと変な構図ですが… これも「ぶれの軽減」フィルター処理済です。

左上の谷はアルプス谷、右上の大きなクレーターはアリストテレス(87km)、右下の大きめのクレーターはユードクソス(67km)、左下の中に二つ小クレーターが見えるクレーターがカッシニ(56km)です。

二枚ともモザイクなので少しはマシな感じですが、あい変わらずブレた感じの写りになってしまい不満です。何が悪いのか…

月面撮影の時は極軸をあまり正確に合わせないので動画撮影中結構写野がズレていくので、そのせいかと思い今回はアライメントもしっかり取ってみたのですがあまり代わり映えしません。

直焦では特に不満はなかったので、拡大光学系の不具合かとも思うのですが、ADCを除けば惑星撮影と同じ構成なのでそんなにマズいことにはなってないはず… 土星とか綺麗に撮れてたし。

とりあえず機会を見て光軸はチェックしておこうかなと思っています。

月面写真に Photoshop の「ぶれの軽減」フィルターを使ってみた

先日撮影した月面の拡大写真、シーイングに恵まれずいまいちキリッとしないという話をしていましたが、なんかこれ、ボケというよりはブレっぽいよなーと思い、ふと Photoshop CC の「ぶれの軽減」フィルターが使えないかと思い立って試してみました。

「ぶれの軽減」フィルターについては Adobe 公式のこちらを参照。

原理はよくわかりませんが、 motion deblurring でググると論文がたくさん出てくるのでそのどれかなんでしょう。Wiener deconvolution というのがメジャーっぽいんですが、そのあたりでしょうか?

以下フィルターの効果がわかるように、RegiStax の出力画像を before、それにフイルターをかけただけの画像を after とします。どちらも画質調整はせずにトリミングのみで掲載しています。撮影データについては各写真の元記事を参照。フィルターのパラメータはデフォルトあるいは自動で、フィルター画面を開いてそのまま [OK] しました。

まず「月面 (2018/9/28)」の「キリルス、ティオフィルス (2018/9/29 00:53)」の before:

キリルス、ティオフィルス (2018/9/29 00:53) (ぶれの軽減なし)
キリルス、ティオフィルス (2018/9/29 00:53) (ぶれの軽減なし)

after:

キリルス、ティオフィルス (2018/9/29 00:53) (ぶれの軽減あり)
キリルス、ティオフィルス (2018/9/29 00:53) (ぶれの軽減あり)

同じく「月面 (2018/9/28)」の「アルタイの崖 (2018/9/29 01:49-01:57 8枚モザイク)」の before:

アルタイの崖 (2018/9/29 01:49-01:57 8枚モザイク) (ぶれの軽減なし)
アルタイの崖 (2018/9/29 01:49-01:57 8枚モザイク) (ぶれの軽減なし)

after:

アルタイの崖 (2018/9/29 01:49-01:57 8枚モザイク) (ぶれの軽減あり)
アルタイの崖 (2018/9/29 01:49-01:57 8枚モザイク) (ぶれの軽減あり)

プラトー (2018/10/1)」の「プラトー (2018/10/2 04:29-04:31 2枚モザイク)」の before:

プラトー (2018/10/2 04:29-04:31 2枚モザイク) (ぶれの軽減なし)
プラトー (2018/10/2 04:29-04:31 2枚モザイク) (ぶれの軽減なし)

after:

プラトー (2018/10/2 04:29-04:31 2枚モザイク) (ぶれの軽減あり)
プラトー (2018/10/2 04:29-04:31 2枚モザイク) (ぶれの軽減あり)

最後に「月面いろいろ (2018/10/1)」から「ティコ (2018/10/2 04:43)」の before:

ティコ (2018/10/2 04:43) (ブレの軽減なし)
ティコ (2018/10/2 04:43) (ブレの軽減なし)

after:

ティコ (2018/10/2 04:43) (ブレの軽減あり)
ティコ (2018/10/2 04:43) (ブレの軽減あり)

どうでしょう? 結構すごくないですか!? 個人的には初めて RegiStax 使った時みたいな感動があったんですが…

でも RegiStax で頑張ったら最初から after みたいな画像にならないか? と思って頑張って RegiStax いじって再現できないか試してみたのですが、ダメでした。やっぱりブレの成分をなんとかできないとダメなのかな?

しかしこういうフィルター使うのはアリなんでしょうか? やっぱりアルゴリズムが気になります。deconvolution の一種なら特に問題ないような気はするのですが、万一ニューラルネットを使ったAIお絵描き的な処理が入っていたらちょっと避けたいところです。まあ、それはなさそうですが。

ちなみにこのフイルター、むっちゃ重いです。Core i5 6600 3.3GHz (4コア4スレッド)で Full-HD サイズの画像の処理に5分近くかかります。パラメーターを試行錯誤してみたいところですが、プレビューもむっちゃ重くて色々試すのは大変そうです。

でもデフォルト設定でもこれだけ効果あるのだから今後も使っていこうかなぁ…

月面いろいろ (2018/10/1)

10月1日深夜に撮った月面の残りです。北から順に。

北極付近 (2018/10/2 04:34)
北極付近 (2018/10/2 04:34)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F?), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 10.6ms x 1500/3000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

氷の海のさらに北、月の北極付近です。特に目立った地形があるわけではないのですが、月の地平線(月平線?)が見えていると、月上空を飛んでいるような臨場感が出てくるのが面白くて撮ってみました。左下の大きめのクレーターがフィロラウス(70km)、右下の端に見えている一回り小さなクレーターがアナクサゴラス(50km)です。

エラトステネス (2018/10/2 4:46)
エラトステネス (2018/10/2 4:46)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F?), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 1/60s x 1500/3000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

エラトステネス(58km)はアペニン山脈の南西の端の先にある丸くくっきりしたクレーターです。中央丘が少し北に伸びて12時を指す時計の針のようにも見えます。写野外になりますが、南西にはコペルニクス(93km)があります。エラトステネスの名前の由来はもちろん「エラトステネスの篩」で有名なエラトステネスです。

ティコ (2018/10/2 04:43)
ティコ (2018/10/2 04:43)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F?), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 11.6ms x 1500/3000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

ティコ(85km)は満月の頃に月面の南半球を覆う巨大な光条が輝くあのクレーターです。光条の長さは2000km以上にもなりますが、このくらいの月齢(22.1)だと全く見えないのが不思議です。名前の由来はもちろん16世紀の天文学者ティコ・ブラーエ

クラビウス (2018/10/2 04:38)
クラビウス (2018/10/2 04:38)
高橋 ミューロン180C (D180mm f2160mm F12 反射), AstroStreet GSO 2インチ2X EDレンズマルチバロー (合成F?), ZWO IR/UVカットフィルター 1.25" / Vixen SX2 / ZWO ASI290MM / 露出 11.6ms x 1500/3000コマをスタック処理 / AutoStakkert!3 3.0.14, RegiStax 6.1.0.8, Lightroom Classic CC で画像処理

クラビウス(231km((Wikipedia Clavius (crater)より。225km とする文献も。)))はティコの南にあるクレーターで、月の表側では2番目に大きい巨大なクレーターです。内部のクレーターが、南東から北西へと綺麗に弧を描いて並んでだんだん小さくなっているのが印象的です。

ちなみに以前「グラビウス」と書いていましたが間違いで、「クラビウス(Clavius)」が正しいです。書籍の月面に書いてあった文字に地形の凹凸が重なって濁点に見えてしまって間違えました…

クラビウスは7月23日にも撮っていて「あまり納得がいかない」写りだったのですが、今回は… あまり変わりませんね。もっとキリッとした写りにならないもんですかね。やっぱりシーイングが良くないとどうにもならないのかなぁ…