Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

M106 (2017/5/20)

20日は朝から快晴。予報でも一晩中晴れとのこと。月の出は深夜 1:30 頃なので朝方まで撮影というわけにもいきませんが、せっかくなので夜早い時間にいつもの公園に出撃して北天の春の銀河を撮って、先日撮れなかった M17 & M18 を撮ろうと計画。

春の銀河は何を撮ろうか迷ったのですが、銀河の淡い部分は F6 & ノーフィルター & 6 分露出 という条件では写りが悪いのがわかってきたので今回はレデューサーと光害カットフィルターを使用、そうなるとある程度大きくて周りに他の銀河も写り込む方が楽しいので、りょうけん座の M106 をターゲットにしました。時間があれば M63 ひまわり銀河も。

というわけで夜空がまだ明るいうちに出発して 20:30 に撮影開始を予定していたのですが、夕方に念の為ノート PC に Windows Update をかけたところ、1 時間以上かかってしまって結局出発は 20 時頃に。

この時間の公園は初めてでしたが、結構人がいて落ち着きません。若者グループがスマホで動画を見ながら騒いでたり。結局誰にも話しかけられなかったのですが、結構神経を使ってしまいました。

極軸合わせはいつものようにドリフトアライメントですが、この日は空が明るかったせいか北極星がどうしても見えず、仕方なく勘で大雑把に向きを合わせて設置してドリフトを始めたら、微動雲台の方位調整範囲を超えてしまい、三脚を持ち上げて向きを変えるはめに。

その後も断続的に吹く風でガイドがブレまくってドリフトのトレンドが乱れて極軸調整に手間取り、結局 1 時間近くかけても極軸を十分追い込めた感触がないまま 21:20 頃 M106 の導入を開始。

ファインダーがないのでカメラのライブビューと試し撮りでの導入ですが、近くに目印となる明るい星がないのでえらく苦労しました。メグレズ(北斗七星の柄の付け根の星)から辿ったのですが、途中で星のパターンを見失ってしまい、もう諦めて帰ろうかと思ったのですが、気を取り直して辿りなおして、結局 20 分近くかけてやっと導入。*1

撮影を始めるとやはり極軸が合ってなくて再調整。撮影再開するもまた赤緯方向にガイドがズレていって再調整、ということを繰り返しているうちに時間が経っていき… 22:00 過ぎまで粘りましたが予定枚数を撮影できないまま、深夜の撮影に間に合わなくなるので 22:30 に撤収しました。

結局 6 分露出で撮影できたのは 5 枚でほぼ全カットガイドエラーでブレていました。時間がなくてダークは撮らなかったのですが、深夜の撮影の後で撮ったダークで代用してとりあえず仕上げたのがこちら。

M106 (2017/5/20 21:43)
OLYMPUS OM-D E-M5, 笠井 BLANCA-80EDT (8cm F6) + 0.6x レデューサー + LPS-D1
ISO 200, 360s x 4枚
DeepSkyStacker 3.3.2, FlatAide Pro 1.0.08, Lightroom CC で画像処理, フルサイズ換算 1150mm 相当にトリミング

縮小画像だと意外とそれっぽく見える?特徴的な非対称な形がぼんやりとですがわかります。右下に少し離れたところにエッジオン銀河の NGC4217 が微かに見えています。他にも小さな銀河がいくつか。

それにしても、これで野外での撮影の失敗は 2 回目。*2 半分は失敗してる計算になるのですが。なんか自信がなくなってきました…

*1:ファインダーがないのはファインダー台座にオートガイダーを取り付けているせい。極軸合わせの後一度ファインダーと入れ替えてターゲットを導入してからまたオートガイダーを取り付け・再キャリブレーションすればよかったかな…

*2:オートガイダー導入後のカウント。