惑星を撮影していて、せっかく動画で撮ったのだから動画をアップしてみたい、と思っていたのですが、カラーカメラで撮影した動画はデベイヤー処理されていないものなのでそのままではカラー動画になりません。
そこで動画をデベイヤー処理するソフトを探していたのですが、QHYCCDの掲示板で、FireCapture のインストールフォルダ内にある DeBayer.exe というツールで可能だと知りました。*1
使い方は簡単で、avi ファイルを開いて Bayer pattern を「RG」に設定して [Start] するだけです。元動画のフォルダの下にファイル名の後ろに Bilinear が付いた動画が保存されます。
が、この動画、フレームレートの設定がおかしくて(10000000fpsになっている…)このままでは動画再生ソフトや編集ソフトでまともに扱えません。そこで VirtualDub でフレームレートを変更した動画を作成しました。[Video - Frame Rate...] で開いたダイアログの Source rate adjustment で「Change frame rate to (fps)」を選択して適切なフレームレートを設定します。Frame rate conversion の方は「Process all frames」のままです。
この設定で Lagarith Lossless でエンコードしたものを TMPGEnc Video Mastering Works 5 で編集しました。動画と、それをスタックした静止画、wavelet 処理した静止画です。せっかくなのでBGMもつけてみました。*2
4月28日の深夜に撮った今のところ一番よく撮れた木星です。撮影時にPCの画面に表示されている映像はこんな感じです。動画で見るとうっすらとながら意外と細かい模様まで視認できます。普通に写真に撮っても細部がつぶれた画像にしかならないのですが、動画には細部の情報が含まれていて、スタック、wavelet 処理でそれを抽出しているのがわかります。
ちなみに最初は YouTube にアップロードしたのですが、こういうノイズの多いザラザラした映像は再エンコードで画質がむちゃくちゃ落ちてしまって元の映像の雰囲気が再現できなかったので Flickr にアップロードしたものを貼りました。
*1:ちなみにVirtualDub 用のフィルターというのもあったのですが、ベイヤーパターンの設定がないようで、ASI290MC で撮った動画では正しい色になりませんでした。
*2:BGMはフリーのもので、ピンポン東山「午前5時頃の空」です。