昨夜、というか今朝の夜明け前は月齢23の月を撮りました。まずはデジカメのワンショットで全体の写真を撮影。
そのあと、CMOSカメラで月面のアップを撮影。
シーイングは比較的よく、ピント合わせもかなり追い込めたと思います。SharpCap の設定で、Camera Controls の Speed を 1、USB Traffic を 0 にするとライブビューのフレームレートが上がって見やすくなりました。USB Traffice は下げ過ぎるとフレームが落ちたり壊れたりするとマニュアルに書いてありますが、今のところ問題ありません。
コペルニクスの右上(北東)から、カルパチア山脈とエラトステネスの間を抜けていく一見谷のような地形があります。
これは半分くらいは谷ではなく微小なクレーターが連なっている地形なのですが、口径 8cm で見分けるのはギリギリです。デジカメのワンショット撮影ではなかなかそこまで写らないのですが、上の写真ではそれがかなりはっきり写っています。
コペルニクスの下(南)に見える雪だるまを逆さにしたようなクレーターは上の大きい部分がファウト、下の小さい部分がファウトAで、コペルニクスの二次クレーター(クレーターの衝突で吹き飛ばされた岩が落ちてできたクレーター)です。
これもワンショットではなかなかきれいな雪だるま状には写らないのですが、上の写真でははっきり二つのクレーターが重なったものだとわかります。
この二つの地形はいつもワンショットで撮った写真からベストショットを選別する際にチェックするポイントなのですが、CMOSカメラでの撮影だと普通に撮れてしまいますね。
と言ってもCMOSカメラの場合は AutoStakkert!2 (AS!2) が自動で選別しているわけですが… しかし撮影したフレームの50%を使用しているので、それほど厳しく選別しているわけでもないです。ワンショットの感覚だときれいに撮れているのは経験上30%以下だと思っています。
シャッタースピードが違うのでそのまま比較はできないんでしょうが、もっと厳選したらもっとシャープな画像になるのでは?と思って、全体の15%(90コマ)を使用する設定でスタックしてみました。
こちらの方がわずかにシャープです。一方でこちらの方がノイズが大きくてざらついた感じになっています。
そこで三枚目の写真では1000フレーム撮影して30%(300コマ)を使うようにしました。これも15%と比べてみましたがこのくらいになるとノイズの差しかわかりません。
ということでこれからは1回1000フレームで撮影することにしました。動画のサイズは720MBから1.2GBに増えます…
そういえば QHY5L-II-M は E-M5 に比べてダイナミックレンジが狭いようで露出が厳し目です。月の欠け際を適正露出にすると明るい部分が白飛びしがちで、アンダー気味に撮るようにしています。
8bit AVI で記録しているせいなのかもしれませんが、16bit SER だと動画サイズが倍になるし、最初に試した時はほとんど差が感じられなかったので 8bit で撮っています。でも 16bit の方がいいのかなぁ…