5月24日の夜は平日にもかかわらず、ついカッとなって月面モザイク撮影をやってしまいました。撮影開始は22時過ぎ。既に南西の空にだいぶ傾いていた月齢9.1の月ですが、構わず撮影してしまいました。
以下は上の写真を拡大(トリミング)したものです。
今回工夫した点は、先にカラーカメラを使って例の光学系の色分散を補正するようにADCを調整してからモノクロカメラと交換して撮影したところ。シーイングもよかったので前回よりずっとシャープな写りになりました。アルプス谷のキレとか自己ベスト更新だと思います。撮影はなかなかスムースにはいかず1時間近くかかりましたが、やった甲斐はありました。
もっとも前回撮影した動画を見ると本当にシーイングがひどくて、前回との差はほとんどシーイングの差ではないかと思います。
これが今回の動画。125fpsで撮った動画を30fpsで再生するので約1/4のスロー再生です。
こちらが前回の動画。月面が激しく波打っています。こういう日は撮らないほうがよさそう。
ちなみに撮影で手間取ったのは、第一にカメラの角度が赤緯軸に対して傾いた状態で撮影してしまったため、モザイクの各カットの重なり具合がわかりにくくなってしまい、用心して重ね合わせを大きくした結果、撮影本数が32本にもなってしまったせいです。前回は16本ですから倍になってしまいました。
さらに、前回は1本2000フレームで撮っていたのを、今回は3000フレームで撮ったので、動画の容量は合計196GBに膨れ上がってしまいました。20%ぐらいまで厳選してスタックしたい、しかし600フレームくらいはスタックしたい、というところから3000フレームだったのですが、やりすぎたかも。
そして動画の容量が増えた結果、動画の保存先のSSDの容量が足りなくなって、途中から撮った動画をHDDに退避するはめになり、ここでも時間を費やしてしまいました。動画の保存先をHDDにするのも試してみたのですが、転送速度が足りず大量のフレームがドロップしてしまうのであきらめました。
結果には満足していますが、次回はもっとうまくやって省エネで撮りたいところです。