8月から始まったマンションの工事ですが、天候の関係で工期が延びて9月も終わりになってやっと終わりました。
ベランダ側の足場も撤去されてやっとベランダから天体撮影が可能になったのですが、9月28日の夜は体調が悪くて早寝してしまいました。
深夜、猫の夢から醒めてベランダに出てみると南東の空に冬の大三角が見えていてシリウスが瞬いていました。南東の空高くには下弦の月が見えています。今夜はこの下弦の月を撮ることにしました。
久しぶりに SX2 赤道儀を出して極軸合わせ。PHD2 は 2.6.10 にアップデート。途中でドリフトアライメントでもマルチスターガイドができることに気付きました。マルチスターガイドにするとドリフトの揺らぎがかなり改善されて極軸の精度を結構追い込めました。
普通は月面撮影でそこまで追尾精度は要らないのですが、デジカメの連射で数百コマ連続で撮る場合は途中何度もSDカードの書き込み待ちが発生し、その間にあまり追尾がズレてしまうと AS!3 のスタックで破綻することがあるので精度は良いに越したことはありません。
4:20 頃から撮影開始。結果はこうなりました。
月が傾いて見えますが、月の北極/南極が上下になる向き(北が上)にしてあります。この基準だと太陽の光がやや左斜め上から当たっているので傾いて見えています。
シリウスが瞬いていたのでシーイングはあまり期待していなかったのですが、ライブビューで見るとかなりの好シーイング。写りが良かったので1.5倍 Drizzle で処理してみました。
縮小画像での「映え」よりもピクセル等倍に近い倍率での鑑賞を想定した仕上げにしてあるので、写真をクリックして flickr で拡大して見てみてください。flickr で写真を1回クリックすると拡大、さらにクリックするとさらに拡大します。
ちなみに今回は連射時のシャッター方式をメカシャッターと電子シャッターの両方を試してみました。以下は画像処理の条件を揃えてコペルニクス付近を拡大したものです。
メカシャッターは明らかにブレてますね… 電子シャッターはローリング歪みが大きいとか連射するとダイナミックレンジが落ちるとかいう話を聞いたので試してみたのですが、メカシャッターの連射は無茶でした。ていうかローリング歪みって言ってもどうせスタックするなら関係ないですよね。
緊急事態宣言も解除されますし、明日から本格的に天文復帰、と言いたいところですが、関東は週末まで台風で星は見れなさそうです…