1月9日の夜に ZWO Duo-Band Filter でバーナードループを撮ってみました。ZWO Duo-Band Filter は昨年末にうっかり買ってしまったやつです。ワンショットナローは初めてですがどんなもんでしょうか。横浜の空でもバーナードループは撮れるでしょうか?
撮れました!2018年に光害カットフィルター(IDAS LPS-D1)を使って M78 を撮った時にバーナードループが一部写り込んでいたので写るというのはわかっていたのですが、こうやって全体を撮ってみると気持ちいいものです。
でも本当はもっと撮れたはずで… 実はフラット撮影に失敗してフラットなしでスタックして ABE で頑張って補正したもののムラを取り切れなくてあまり強いストレッチがかけられませんでした。普通にフラット補正したものがこちら。
なぜか格子状のカブリが出てしまって ABE でも補正しきれませんでした。カブリさえなければこのくらいストレッチできるんですが…
なんで!?と思って色々調べたところ、どうもフラットが腐っていたようです。最初デベイヤーしたフラットを MLT でレイヤー10個作って上の方をいじってローカルコントラストを上げるとこんなふうになりました。*1
カブリの形を白黒反転したパターンが出ています。フラットはライトボックスアプリの画面を開いた iPad の上にレンズを立てて撮ったのですが、なんでこんなパターンが出たのか… フィルターに反射した光が iPad の画面に反射して、とかそういう系?でもそれでこんな格子状の模様になるんですかね?
オリオン座を撮った後はついでにばら星雲周辺も撮りました。これもフラットなしで処理しました。
クリスマスツリー星団も目当てでこの構図なんですが、結構淡いですね… というか、こうして見るとばら星雲や馬頭星雲って相当明るい部類なんですね。デジカメで天体写真を撮り始めた頃は苦労した対象なんですが。
今までカメラレンズによる星野撮影は横浜の空だと光害のカブリのグラデーションがひどくてなかなか厳しいものがありましたが、ワンショットナローだと気軽にカラーで撮れますね。心配だったカラーバランスも PCC をかければそれほど不自然ない仕上がりになりました。
撮影中はプレビューのカラーバランスの関係で赤い星雲があまりよく見えなくて光害カットフィルターに比べてあまりアドバンテージないのでは?と思っていたのですがそうでもなかったです。
輝星のゴーストは赤っぽい星だけ目立ちます。ということはセンサーの保護ガラスで反射した光がフィルターの裏に反射してゴーストになっている?フィルターは ZWO EOS-EFマウントアダプターII の内部に取り付けたのですが、もっといい取り付け方法ないですかね…
*1:単純にストレッチしても周辺減光の方が強烈なのでよくわかりませんでした。