早朝、月齢26.3の細い月を撮ろうと思ったのですがあいにくの曇り空。でも雲越しに月と、そしてその西に明るい星が見えています。金星かな?と思って雲の切れ間にツーショットで撮っていたのですが木星でした。
薄雲がソフトフィルターになってくれるのはいいのですが、あまり露出がかせげません。100mm(フルサイズ換算200mm)以上で2秒の固定撮影だと星が少し流れます。
こういうのは雲も一緒に写ると風情が出るのですがなかなかいい感じの雲になりませんでした。残念。
早朝、月齢26.3の細い月を撮ろうと思ったのですがあいにくの曇り空。でも雲越しに月と、そしてその西に明るい星が見えています。金星かな?と思って雲の切れ間にツーショットで撮っていたのですが木星でした。
薄雲がソフトフィルターになってくれるのはいいのですが、あまり露出がかせげません。100mm(フルサイズ換算200mm)以上で2秒の固定撮影だと星が少し流れます。
こういうのは雲も一緒に写ると風情が出るのですがなかなかいい感じの雲になりませんでした。残念。
13日はずっと体調が悪かったのでふたご座流星群はパスするつもりだったんですが、深夜少し具合が良くなったのでベランダから撮影しながら夜空を眺めることに。
流星の撮影は、固定撮影時代にはやってたのですが、スカイメモSを買ってからはやってませんでした。固定撮影の頃は ISO1600, f2.8, 5s とかの露出で連写していたのですが、明るい流星はちゃんと写るものの星空の写りが寂しいのです。そこで今回は追尾撮影を試してみたのですが、結果から言うと失敗でした。
ISO200, f2.8, 120s で撮ってみたのですが、肉眼では見えた2〜3等くらいの流星が光害の背景光に埋もれてまるで写りません。RAW現像でなんとかなると思っていたのですが全然ダメでした。ピントが少し甘かったせいもあるのかもしれませんが写っているはずのコマを等倍で見ても流星らしきものが何も見えません。
撮って出しの写真がこれです。この時、2等より少し暗いくらいの流星が冬の大三角の中を垂直に流れたはずなのですが。
ここまで何も写らないものなんですかね?ちなみに右上隅に見えるのは宿敵ベランダの天井です。部屋の明かりは消していますが外の明かりだけで真っ白に写っています。
肉眼では延べ30分ほどの間に5つの流星が見えました。一番明るかったのは3:09頃にプロキオンのすぐ東に流れた1等くらいの流星ですが、これはぎりぎり写野外だったようで撮れませんでした。
ということで撮影は失敗ですが、流星そのものはそこそこ見えたのであまり不満はないです。でも残念。というか、光害地で流星ってどうやって撮ったらいいんですかね。短時間露出と長時間露出を合成するしかない?
昨夜は月齢17の「居待月」でしたが、深夜にまた月面のモザイク撮影をやりました。今度はベランダの天井に邪魔されないように南中前の24時前に撮影開始。月の南西部からジグザグに写野を移動して13枚を撮影して合成。今度はうまくいきました。
風が少しあり、時折望遠鏡がかなり揺れましたが200/2000フレームのスタックなのであまり影響はなかった模様。でも途中で風が強すぎて撮り直しのカットがあったのが原因で結構ギリギリなことになっていました。
月の撮影の時は極軸をあまりきちんと合わせていません。そのため撮影中に写野が南北方向に少しずつずれていくのですが、一枚撮る分にはあまり影響はありません。しかし、モザイク撮影で東西に写野を振って何枚も撮っているとずれが累積してしまいます。
今回の場合、極軸の誤差で月が南に流れていたのですが、南東部から西部に写野を振って、折り返して東部に写野を振る途中で撮り直しで余計に時間がかかっていたため、東部を撮った時点で月が想定より南に流れていました。
そのため東部のカットの下の部分が、その下の南東部のカットの上の部分とほとんど重ならなくなっていました。撮影時点ではそのことに気付いてなくて、スタックした画像を見て初めて気付いてずいぶん焦りました。幸い10ピクセル幅くらいは重なっていたためモザイク合成しても破綻はしなかったのですが、なかなかきわどいところでした。
そんなわけで、月面撮影といえども時間をかけてモザイク撮影する際は極軸をちゃんと合わせておきましょう、というのが今回の教訓。
今年最近の満月を撮った後、実は月面のモザイク撮影をしていました。デジカメでの撮影が終わった後、予報では雲が出るということだったので撤収の用意をしていたのですが、全然雲が出る気配がなく、それならとCMOSカメラ撮影用に機材を組み替えてコペルニクスとティコを撮っていたのですが、いっそのこと全部撮ってしまおうと思い立って1:30頃からモザイク撮影を開始。
月面の南西部から始めてジグザグに写野をずらして15回撮影。撮影完了は2:10。動画サイズの合計は34GB。できたのがコレなのですが…
不自然な部分があるのがわかりますでしょうか?
写真右上(月面の北東部)の部分が若干暗くなり、コントラストが落ちています。この部分は一連の撮影の最後に撮った場所なのですが、この時、西に傾いた月がベランダの天井に隠れてしまったのです。対物レンズの一部がベランダの天井に遮られる形になり露出不足に、そしてコントラストも低下してしまいました。
そろそろ危ないかなーとは思っていたのですが、満月のモザイク撮影は初めてで何分かかるかわからないまま見切り発車して、写野の重なりに余裕を持たせた結果時間がかかってしまい、最後の最後でこんなことに…
元画像のトーンカーブをいじってから合成すれば縮小画像で見る分にはごまかせるかもしれませんが、月面モザイクなんて高解像度で鑑賞するから意味があるわけで、そんなことしてもしょうがないかなと思ってやってません。
みなさんもベランダの天井にはくれぐれもご注意を…
12月3日の深夜は今年一番近い満月、いわゆるスーパームーンでした。予報だと横浜は深夜から曇りとのことだったので、晴れているうちに早めに撮って、1時間後にまだ晴れてるので撮って、ということを三回繰り返して24時過ぎ、正確には満月の40分前ですが、無事最近の満月が撮れました。
今年は6月9日に最遠の満月を撮っていたので二つを並べてみました。
どちらも撮影時刻が正確な満月の時刻でないのがイケてないですが… しかし思いの外大きさに差があります。赤道方向の直径をピクセルで数えると、2261px と 2578px で、最近の満月の直径は最遠の満月の1.140倍ありました。
国立天文台のシミュレーションだと1.135倍で少し違いますが、これはシミュレーションの方は地心距離で計算しているので、地表の特定の地点からの距離とはズレがあるからです。
iステラの表示する測心距離(観測地点から月の中心までの距離)で比べると、352016km と 402517km で 1.143 倍でした。誤差は約0.3%で、画像上では約7.4ピクセル。月の地形の凹凸による誤差の他に気温の差で焦点距離が変化してたりとかもあるのかも?
このところCMOSカメラで月とか太陽とかを撮っているのは、実は月・惑星の観望*1・撮影用にもっと大きな望遠鏡が欲しいなと思いつつ、使いこなせるかどうかわからないので、今できることから試している、という事情でやっています。
もっと大きな望遠鏡というのは、具体的には口径20cmのシュミカセ。もっと言えばセレストロンの C8 もしくは Edige HD 800 あたり。セレストロンの20cmシュミカセといえば子供の頃のあこがれの望遠鏡です。オレンジ色の鏡筒、フォーク型の赤道儀。今思い出してもシビレます。
残念ながら今のセレストロンのシュミカセはオレンジ色でもフォーク型でもない*2 のですが、それでもあこがれには違いありません。
このクラスの鏡筒については以前 HIROPON さんが比較検討しています。
この記事だとほぼ Edge HD 800 1択という結論ですが、基本的に月と惑星(特に来年大接近する火星)にしか使わないつもりでいるので、C8 でもいいかなと思ってたりします。安いし。
でも、ある程度大きめのセンサーで月面を撮る場合 C8 の像面湾曲やコマ収差がどの程度画質に響くのか心配です。フォーサーズサイズがカバーできれば問題ないかなと思ってますが、それでも厳しいかな…
問題は、KYOEI-TOKYO だと、割安のセレストロン Edge HD 800鏡筒 (ビクセン規格レール仕様)・専用レデューサー・Tアダプターセットが「ご予約品・納期未定・確認中」になっていること。これが税込み170,640円で、素の Edige HD 800鏡筒が173,829円なんですよね。レデューサーはおそらく使わないとはいえ専用Tアダプター(4,835円)は欲しいし…
もうひとつ問題は、赤道儀をどうするか。まともな赤道儀が欲しいとは常々思っていましたが、C8 クラスを載せるとなると、最低でもビクセンの SX2 クラスの赤道儀が必要。持ち運びを考えると10kg以下にしたいです。価格は200,000円以内で… 候補はこんな感じでしょうか(価格は三脚セットで KYOEI-TOKYO の特価)。
製品名 | 搭載可能重量 | 重量 | 価格(税込) |
---|---|---|---|
Vixen SX2 | 12kg | 7kg | 178,200 円 |
Celestron ADVANCED-VX | 13.6kg | 7.71kg | 102,651 円 |
SkyWatcher AZ-EQ5GT | 15kg | 7.7kg | 159,840 円 |
iOptron iEQ30 PRO | 13kg | 6.8kg | 194,400 円 |
SX2 は日本製で安心感はあるのだけど、この中では唯一自動導入機能がありません。目盛環もないので導入は今まで通りスターホッピング… 自動導入装置 STARBOOK TEN とのセットだと価格がぐんと上がって 258,000円(税込)。STARBOOK TEN 単体は91,800円で、後から買い足すと12,000円余計にかかります。
ADVANCED-VX はこの中ではダントツに安いのですが、追尾精度等はワンクラス下と見たほうがよさそう… 駆動系がDCモーターで高速駆動時にむっちゃうるさいとか、設定で速度を落とせばそれほどでもないとか、そんな話があります。*3 ベランダで騒音を出してご近所とトラブルになりたくないので気になるところです。
AZ-EQ5GT はこの中では唯一極軸望遠鏡がありません。でも南向きベランダでの運用では極望は使えませんし、どうせドリフトで追い込むので関係ないかな。ピリオディックモーションはかなりひどいらしいですがオートガイドでは問題ないそうです。*4
iEQ30 PRO はデザイン的に好みで魅力的なのですが、バランスに敏感でちょっとバランスが崩れると脱調するとのことで、取り扱いが難しそうなのが気になります。*5
AZ-EQ5GT は KYOEI-TOKYO では納期未定、シュミットでは3月頃入荷予定。iEQ 30 PRO は KYOEI-TOKYO では売り切れ、シュミットでは扱いなし。でも KYOEI-OSAKA だとどっちも在庫あるみたいで。ほんまに?
赤道儀の方は多少無理しても SX2 + STARBOOK TEN が無難かなーと思いつつも、もにょもにょと迷っています。。。
*1:「観測」ではないなと思って「観望」。当ブログで「眼視観測」という言葉を使っていますがこれも「眼視観望」が適切かも。
*2:赤道儀の場合。経緯台はフォーク型なのに… なんでですかね?
*3:参照:「セレストロン Advanced VX 赤道儀」(戯雅 blog)
*4:参照:「間違いだらけの赤道儀選びその3 AZ-EQ5編 ( 天文学 )」(トリックエンジェル)
*5:参照: 「iOptron iEQ30 pro オーナー2 ( 天文学 ) 」(ななつがたけ北天文台オーナーの「天文台日記」)、「iEQ30Pro赤道儀-1」(K-ASTEC BLOG)
今日は体調を崩して夕方まで寝ていましたが、夕方から起きだしてベランダに望遠鏡を設置して月面撮影の準備。雲が次々と湧いてきてピント合わせもままならない状況が続きましたが、18:30頃になってようやく落ち着いてきて撮影開始。
今回はCMOSカメラで撮った写真をモザイク合成して月面全体の写真を作るのが目的です。月の北極付近から初めてジグザグに写野をずらしていって10本の動画(合計25GB)を撮影。これを AutoStakkert!2 でスタックして、Lightroom Classic CC で調整して、Phoshop CC の Photomerge で合成しました。
結果はこれ。
結構良く撮れたかな…?シーイングがイマイチだったせいか、ピントを追い込めなかったせいなのか、もうひとつシャープさが足りない気がしますが、アルプス谷のキレはワンショットで最高によく写った時と同じぐらいにはキレてると思います。
ちなみにバローレンズの倍率は2.5倍出てないようです。バローレンズとセンサーの距離が近すぎるのでしょうか?撮影時の月の地心距離は383796km*1、月の大きさ(極)は3471.3km*2、QHY5L-II-M のピクセルサイズは3.75μm、画像上の月のサイズ(南北)は約2750ピクセルなので、像面の月の大きさは10.3125mm。焦点距離はおおよそ 383796km * 10.3125mm / 3471.3km = 1140.18mm で、バローレンズの倍率は2.375倍です。
実は26日にも月面モザイク撮影をやっていたのですが、強風であおられる中の撮影でボケボケの結果になってしまったのでボツにしていました。この時どうも月の大きさが小さい、というかピクセルサイズがほぼ同じ E-M5 と2倍テレコンで撮ったサイズとほとんど変わらないので、おかしいなと思っていました。それで今回少しセンサーの距離を離してみた(スリーブを浅く挿した)のですが、まだちょっと足りないようです。
*2:月 - Wikipedia より。