昨夜、というか今日の未明にまたCMOSカメラで月を撮影しました。昨日は雨だったのですが、3時前に目が覚めてぼーっと Twitter を見ていたら KAGAYA さんが月の写真をアップしていたので、あわててベランダに出るとすっかり快晴。月齢20の「更待月」が煌々と輝いています。
今回の目当てはアルタイの崖です。神酒の海の南西にある、高さ1〜3km、長さ480kmに渡る巨大な断崖で、月の名所の一つです。
8cm F6 + 2.5x バローでは拡大率が足りなくてアップでは捉えられませんがトリミングしてアルタイの崖の周辺を拡大してみました。
カメラ設定はゲインを20に上げて露光時間を少し短くしました。ゲイン20でも縞ノイズは出ませんでした。
地名を入れたものも貼っておきます。
他にもあちこち撮影して動画ファイルが合計13GBもできてしまいましたがそのへんはまた後日。
デジカメでも撮りました。9枚撮ったうちのベストです。
選別したワンショットとCMOSカメラの動画をスタック処理したものとでどのくらい違うか気になったので比べてみようと、上の写真からアルタイの崖付近を切り出してみました。
スタックしたものと比べてディテールがぼやけています。こんなものかと思ったのですが、試しに上の写真を RegiStax で処理してみました。
Wavelet 処理のパラメータは、Dyadic、Gaussian で、こんな感じ。
Layer | Denoise | Sharpen | 設定値 |
---|---|---|---|
1 | 0.20 | 0.100 | 1.0 |
2 | 0.00 | 0.100 | 12.0 |
3 | 0.00 | 0.100 | 4.0 |
Layer 1 は Denoise をかけているだけですが、こうしないとノイズが強調されてザラザラになってしまいました。
ワンショットの方も wavelet 処理で結構見栄えがするようになりましたが、スタックしたものの方が地形の構造がよく出ているように見えます。テオフィルスの北の細かい地形とか。
やはりCMOSカメラで撮る方がよさそうですね。でも撮影や画像処理の手間や動画ファイルのサイズを考えると割に合うのかどうか微妙なところではあります。ていうかどうせならもっと拡大した写真が撮りたいのですが、8cm ではこのあたりが限界ですよねぇ…