Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

惑星撮影システムC案、あるいはバローレンズガチャ3回目

ここしばらくミューロン180C(μ-180C)で惑星撮影システムBをテストしてきましたが、以下のような問題がありました。

  • 31.7mm スリーブへのバローレンズの固定が不安定
  • 1.6倍バローでは月面でコントラスト低下が見られる
  • 1.6倍バローでは拡大率が少し物足りない(延長筒追加で2.3倍)
  • 2.5倍バローでは拡大率が大きすぎて(4.6倍)暗すぎる

カメラ2台付けができないシステムAの拡大率が3.4倍(合成F42)でしたが、これは像がやや暗く、このあたりが限界との印象があったので、拡大率3倍(合成F36)あたりで撮りたいところ。

ということでこうなりました。名づけて「システムC」です。

システムC全体像
システムC全体像

バラすとこうなります。

システムCの部品構成
システムCの部品構成

パーツ構成は対物側から、

  • AstroStreet GSO 2インチ 2X EDレンズ マルチバローの先端部分
  • 笠井トレーディング CNC2インチLP直焦点アダプター
  • ZWO ADC 1.25" 本体
  • ZWO 両側Tマウントオスアダプター
  • ビクセン 42T→50.8AD
  • ビクセン フリップミラー
  • BORG [7423] M42P0.75→M36.4/42P0.75AD
  • BORG [7317] 31.7ミリアイピースホルダー

というもの。

「AstroStreet GSO 2インチ 2X EDレンズ マルチバロー」は今回新規に購入したもの(9,333円 / AstroStreet)。このバローレンズはレンズの入った先端部を取り外して48mmフィルターネジに取り付けられるのが特徴です。

AstroStreet GSO 2インチ 2X EDレンズ マルチバロー レンズ部分を取り外し可能

「CNC2インチLP直焦点アダプター」は BLANCA-80EDT を購入した時に直焦撮影用にと同時購入(4,500円 / KYOEI TOKYO)したものの、光路長が足りずピントが来なくてお蔵入りになっていたものです(あとでHP直焦点アダプターを購入しました)。先端に48mmフィルターネジが切ってあるので、ここに2インチバローの先端部を取り付けることができます。

2インチバローのレンズ部分と笠井2インチ-T2アダプター 2インチバローのレンズ部分は48mmフィルターネジに取り付け可能

「ZWO 両側Tマウントオスアダプター」は今回新規に購入したもの(1,500円 / エレクトリックシープ)。システムBでは「ZWO ADC 1.25" 本体」と「ビクセン 42T→50.8AD」の接続に ADC のアイピースホルダーを逆向きにしたものを使っていましたが、光路長を最短にするためこれに変更しました。短過ぎたらT2延長筒で調整する予定。

システムCではバローレンズが鏡筒内にめり込む形になりますが、これでちゃんと合焦するのでしょうか?シュミカセで同様の構成で撮っている人はいるので多分大丈夫とは思いますが… 拡大率もいい具合になってくれるといいのですけど、合焦させるために延長筒が必要になったりすると台無しです。

このあたり、なかなか事前に予測できないので、というか過去2回予測できなかったので、今回も運試しというところです。言わばバローレンズガチャです。3度目の正直になるといいのですが…

今週は台風の影響でずっと天気が悪くテストは来週になりそうです。