Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

NGC4565 Needle Galaxy (2020/3/18)

3月18日の夜、平日ですが週末は天気が崩れるようなので思い切って天体撮影。ターゲットはかみのけ座の銀河 Needle Galaxy こと NGC4565 です。昨年撮影したものの中途半端にしか撮れなかったのでちゃんと撮りたいなと思って。

昨年中途半端になった理由は南中高度が高いためベランダの天井に隠れてしまったからです。方位192度/高度80度あたりで天井にぶつかったので、昨夜だと24:15ぐらいに方位163度/高度80度あたりで限界と見て96コマ撮るなら21:30ぐらいには撮影開始したいと思って帰宅後急いで準備しようとしたら電話がかかってきて出遅れてしまいました。

今回もうっかり間違った星でアライメントを取ってしまって自動導入が明後日を向いてしまったので、アライメントの取り直しに時間を取られたりして、撮影開始は21:50。1/2.8インチセンサーの狭い写野ではアライメントのための導入がなかなか難しいです。

ガイドは蛇行はないものの揺れ幅が大きめでぼちぼちといったところでしたが、途中から蛇行が始まってしまって… それを抑えるために手動でガイドをON/OFFしてガイドパルスを間引くなどしてなんとか持ちこたえました。

天井の到来が予想より少し遅れたので撮影は結局0:20まで続けてライトフレーム100コマを確保*1 最終的にはガイドが流れたコマを弾くために DSS でスタックコマ数を90%に設定してスタック。結果はこうなりました。

NGC4565 (2020/3/18 22:39)
NGC4565 (2020/3/18 22:39)
笠井 BLANCA-80EDT (D80mm f480mm F6 屈折), LPS-D1 48mm / Vixen SX2, D30mm f130mm ガイド鏡 + ASI290MM + PHD2 による自動ガイド/ ASI290MC (ゲイン240) / 露出 60秒 x 90コマ 総露出時間 1時間30分 / DeepSkyStacker 4.2.2, Lightroom CC で画像処理

エッジオン銀河の姿がよくわかる、と言いたいところですが、「針先」が意外と淡くて光害*2 で明るい背景に溶け込みがちで画像処理に苦労しました。もっとくっきり描出したかったのですがこれ以上強調するとノイズが浮いてきて無理でした。

高解像度のセンサーで前回より大きく写るので期待していたのですが、暗黒帯の構造はほとんど見えていません。そのあたりを描写するにはもっと露出時間をかけてノイズを減らさないと難しそう。

とはいえそこそこ迫力のある写りになったので、昨年のリベンジを果たせたと言っていいのではないでしょうか。

このあと明け方まで待って惑星を撮りたいと思っていたのですが、あまりに眠かったので諦めて撤収しました。でも結局朝方に目がさめてしまったので撤収せずに置いといた方が良かったかな…

*1:何故か1コマだけ紫色の変な画像になっていたので捨てて、101コマ目まで撮りました。

*2:というかベランダの天井からの照り返し?