Deep Sky Memories

横浜の空で撮影した星たちの思い出

変態認定 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

ブログに書くの忘れてましたが、先日 twitter天文リフレクションズ編集部さんからこんなリプをもらいました。*1

やったー!変態認定!ポタ赤で直焦 & 横浜で天体撮影、というあたりが変態ポイントなんでしょうか。

天文リフレクションズさん的には「変態」は褒め言葉だそうで、春頃には極めつけの「変態」さんたちの紹介記事のシリーズがありました。*2

天文コミュニティとはあまり縁のない僕でも知ってる人が… Starry Urban Sky の管理人で個人的にも度々お世話になっている HIROPON (id:hp2)さん、FlatAidePro の作者のぴんたんさん、2ちゃんねる赤道儀関係のスレで度々その名を見たハンドルネーム「変態」こと HUQ さん。

皆さんとんでもない「ド変態」で、僕なんかは皆さんの足元にも及ばない「プチ変態」ですが、精進したいと思います。とか言いつつもそろそろ普通の赤道儀が欲しいお年頃…

*1:#天文なうハッシュタグでつぶやいていたのが捕捉されたようです。

*2:というか天文リフレクションズは HIROPON さんの紹介記事で知りました。以来毎日アクセスしてます。

夜明けの月と金星 (2017/7/21)

先週の金曜の朝方に twitter を見ていたら、KAGAYA さんのこんなツイートが。

面白そうだなと思って急いでマンションの廊下に出て撮りましたが、既にかなり空が明るくなっていてあまり露出をかけられませんでした。結果、金星の写りがイマイチだったのでブログには上げそびれていたのですが、最近ネタもないしとりあえず…

夜明けの月と金星 (2017/07/21 04:21)

OLYMPUS OM-D E-M5, ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 (27mm)
f5.6, ISO 200, 1/2s
Lightroom CC で画像処理

金星わかりづらいですね。目で見た時はギラギラと輝いていたのですが。

レンズはキットレンズのズームです。この焦点距離だと M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO も持っているのですが、こちらは画面に月のような明るい光源が入ると結構目立つ涙型のゴーストが出てしまうので、こういう被写体では使わないようにしています。

急いでいたので三脚に付けっぱなしのスカイメモS用微動雲台のアリミゾに自由雲台を付けっぱなしのショートプレート(スカイメモSの付属品)を取り付けて微動雲台として使いました。

余裕があるときはスカイメモS用微動雲台を取り外してK型微動マウントを取り付けるのですが、スカイメモS用微動雲台はガタが出ないようにキツく取り付けるようにしているので、外すのが手間なのです。

M27 亜鈴状星雲 (2017/7/14)

昨夜は帰りが遅くて帰宅した時には月が出てしまっていたのですが、せっかくの星空なのでこのところ撮りたいと思っていた M27 亜鈴状星雲を撮りました。DSOの撮影は6週間ぶりです。

自宅ベランダからの撮影で、例によって PHD2 のドリフトアライメントで極軸合わせをしていたのですが、風が強めでガイド星が揺れまくり。

今夜はダメかなと思いつつもなんとか極軸だけは合わせて、アルタイルから北に辿って M27 を導入した頃には風が止んできました。しかし導入時に極軸がズレてしまったようで、撮影を始めるとガイド星が南に流れていってしまいます。

いつものようにその場で極軸調整をしようとするのですが、水平方向の微調整がうまくいかずいったりきたりの往復ビンタ状態。もう投げ出したくなってきたのですが、こういう時は調整ネジの当たるピンが緩んでいるのでは?*1 と思って機材を全バラし。

案の定ピンが緩んでいたので素手でキツく締め直してから組み立てなおしました。極軸合わせからやり直しで結局1時間のロス。でも極軸はちゃんと合いました。風もすっかり止んでここからは順調かと思ったら…

ということでまた極軸調整。今度はスムースに微調整できて撮影再開、と思ったら写野にマンションの天上が入ってきて撮影中止…

結局4枚しか撮れませんでした。しかも1枚は若干ガイドが流れ気味。最低8枚が目標なので失敗ですが、勘を取り戻す意味もあるのでフラットとダークもいつも通り撮影。でも気が抜けていたのかダークを5分✕4枚撮るはずが、なぜかインターバルタイマーのレリーズボタンをロックしたまま撮影してしまって20分✕1枚で撮ってしまい撮り直したり…*2

4枚コンポジットでダーク4枚ならノイズは44%しか減りませんが*3ものは試しでコンポジットしてみました。

M27 (2017/7/15 01:01)
M27 (2017/7/15 01:01)
OLYMPUS OM-D E-M5, 笠井 BLANCA-80EDT (8cm F6) + 0.6x レデューサー + LPS-D1
ISO 200, 300s x 4枚
DeepSkyStacker 3.3.2, Lightroom CC で画像処理, フルサイズ換算 1150mm 相当にトリミング

縮小画像なら意外と見れる程度には仕上がりました。昨年20秒露出で撮ったものよりはずっといいです。途中であきらめなくてよかったです。

今回は光害カットフィルターを使ったのですが、そのせいかどうも中心部の青いガスの発色がよくありません。上の写真ではブルーのトーンカーブの中間調を少し持ち上げて強調していますがそれでもあっさり目。かといってフィルターを使わないと赤い部分の発色が悪くなってしまうのですが。

今回は色々踏んだり蹴ったりの撮影でしたが、そもそもマトモな赤道儀があればこんな苦労しなくて済むんですよね… でも置く場所とかお金のこととか考えると色々悩ましいです。

*1:参照: M104 ソンブレロ銀河 (2017/3/21)

*2:実際には8分露出になっていた。E-M5 のバルブは露出時間制限があるため。この制限はメニュー設定で30分まで伸ばせる

*3:参照:ライトフレームとダークフレームどっちを増やす?

太陽 (2017/7/14)

久しぶりに大きめの黒点(2665黒点群)が出ているということで久しぶりに太陽を撮りました。

【注意!】 太陽の観察・撮影には専用の機材が必要です。専用の機材があっても些細なミスや不注意が失明や火災などの重大な事故につながる危険性があります。未経験の方は専門家の指導の元で観察・撮影してください。

太陽 (2017/7/14 09:37)
太陽 (2017/7/14 09:37)
OLYMPUS OM-D E-M5, 笠井 BLANCA-80EDT (8cm F6) + 2x TELECONVERTER EC-20 + Kenko PRO ND-100000 77mm
ISO 200, 1/1250s
Lightroom CC で画像処理

大きな黒点は2665黒点群の黒点です。その左上にまばらに散らばっている小さい黒点たちは2666黒点群です。太陽の右端近くにできた新しい黒点も見えています。

撮影には2012年の金環食の時に買った ND100000 フィルターを使いました。手持ちの望遠レンズ用で、サイズは 77mm。ちなみに金環食は結局天気が悪くて撮れませんでした… *1

77mm のフィルターは BLANCA-80EDT のフードの先にはねじ込めませんが、HAKUBA の 77mm 用ラバーフードを望遠鏡のフードの内側にはめ込んで、そこにフィルターを取り付けています。*2

2665黒点群の一番大きな黒点は、これでも地球が二つほど入る大きさなのですが、2014年に出現した巨大な黒点が忘れられず、ついつい物足りないなーなどと思ってしまいます。

太陽 (2014/10/24 10:24)
太陽 (2014/10/24 10:24)
OLYMPUS OM-D E-M5, 笠井 BLANCA-80EDT (8cm F6) + 2x TELECONVERTER EC-20 + Kenko PRO ND-100000 77mm
ISO 200, 1/1250s

このくらいデカいのがまた出ないかなーと思いつつ宇宙天気ニュースをチェックする毎日です。

*1:ですが、あきらめて乗った通勤電車の途中駅のホームでみんな空を見上げていたので慌てて降りて日食グラスをかざして空を見上げると雲の隙間から金環食が見ることができました。

*2:ラバーフードはぴったりはまって簡単には抜けませんが、念の為粘着テープで固定しています。

土星の衛星 (2017/7/7)

昨日は久しぶりの星空だったのですが満月も近いので DSO の撮影はおあずけ。何もしないのももったいないと思って、今が見頃の土星を見ていました。

望遠鏡(BLANCA-80EDT)が惑星向きでないこともあって惑星撮影用の機材を揃えていなくて、土星そのものはろくな写真が撮れないのですが、土星の衛星を撮ってみました。

土星の衛星 (2017/7/7 21:22)

OLYMPUS OM-D E-M5, 笠井 BLANCA-80EDT (8cm F6) + 2x TELECONVERTER EC-20
ISO 200, 4s
Lightroom CC, Photoshop CC で画像処理

F12で4秒露出。これで星が流れずに撮れるのは赤道儀を買ってよかったことの一つです。

タイタンの左下の星は恒星です。7月1日にタイタンが恒星(GSC6247.351)を隠す恒星食がありましたが、この星がそれだと思います。食は天気が悪くて見れませんでしたが… HIROPONさんにコメント欄でこれは別の星で GSC6247.491 であると教えてもらいました。今 Stellarium で確認したところ星の名前はわかりませんでしたが確かに違う星でした。よく確かめずに適当な事を書いてすみませんでした。

狙っていたわけではないのですが、エンケラドゥスがちょうど土星から一番離れたタイミングだったのでギリギリ写りました。あとイアペトゥスが写っています。これは初めて見ました。

天文年鑑2017』によると、土星の衛星の明るさはこんな感じです。

衛星 平均等級
タイタン 8.4
レア 9.6
テティス 10.2
ディオネ 10.4
エンケラドゥス 11.8
イアペトゥス 10.2〜11.9
ミマス 12.8
ヒペリオン 14.4

この8つの衛星については Sky&Telescopeのアプリ SaturnMoons で簡単に配置が確認できます。

ミマスは滲んだ土星の輪の光に埋もれて識別できず、ヒペリオンは暗すぎて確認できませんでした。

今の機材では暗い衛星を写すのはこの辺が限界なので、次は連続写真で衛星が回ってる様子とか撮ってみたいですね。

つらい

6月9日の満月の撮影は別として、丸1ヶ月ずっと天体撮影ができなくて弱ってます。

6月19日の夜は晴れていたのでベランダに機材をセッティングしたのですが、風が強くてガイドが乱れまくり、風が止むのを待っているうちに雲がひろがってしまい結局何も撮らずに終わりました。

7月1日の月面Xは雲で何も見えないので諦めてファミレスに出かけたら、帰りに雲が切れてたぶん10分くらい月が見えてたようなのですが、帰宅した頃にはまた雲に覆われて何も見えなくなってました。

今日は夕方まで晴れ間が見える天気でしたが夜は雲が出て雨でした。写真は日が沈む前に望遠レンズで撮った月です。

月 (2017/7/5 18:12)
月 (2017/7/5 18:12)
OLYMPUS OM-D E-M5, ZUIKO DIGITAL 35-100mm F2.0 + 2x TELECONVERTER EC-20 (200mm)
ISO 200, 1/500s
Lightroom CC で画像処理

このところ気力も体力もすっかり萎えていて昼の月みたいにぼんやりしています。上の写真は Lightroom で明瞭度とかシャープネス上げたりトーンカーブもいじってるのでそんなにぼんやりしていませんが。

スカイメモSでの限界もだいぶ見えてきたので、そろそろまともな赤道儀欲しいなーとぼんやりと思ってはいるのですが、部屋を大掃除しないと置く場所もないしなーとか外に持ち出すの今以上に大変になるよなーとか思ってるうちに気持ちも萎えてしまって具体的な購入計画は何も立ってません。

予算は20万円前後で考えていて、Vixen の SX2 か、iOptron の iEQ30 PRO か、とは前々から思ってはいるのですが踏みきれず。SX2 は STAR BOOK TEN を付けると25万円を越えるのが辛いし、iEQ30 は少しバランスが崩れるだけで脱調する癖があるそうで使いこなせるのかどうか…

テンモンGO 更新

天気は悪いし風邪引きで寝込んでいるしでやることがないので「テンモンGO」の図鑑を更新していました。

4月20日以降追加分は8つ。

M106 は失敗扱いにしてましたが、それなりに写ってるし、一応「捕まえた」ことにしておきました… その他 M8, M20, M4, M60, M59, M17, M16 も新しい写真で更新しています。

捕まえた数は 77 に。追加分は星団ばっかりですね。夏のメシエ天体は天の川に沿って分布している散開星団球状星団が多いのでしばらくそんな感じかも。それ以外だと新規は網状星雲くらいでしょうか。もっとも北アメリカ星雲とペリカン星雲はちゃんと撮り直したいし、M57 もレデューサーなしでもう少しクローズアップで狙ってみたいところ。

そんなわけでまだまだ続きます。